被虐講座
作・おりゅう


ある男子大学生の奇妙な体験、
それは実際にあるとは到底思えない
まったくなぢょのお話です。




『あ〜さ、朝だよ〜。ネ右一ぶっ殺して学校行くよ〜』

カチッ

手元にあった孫の手で目覚まし時計を止めた。
無言にゆっくりとその身を起こし体をほぐす。
眩しいくらいに朝日が窓を通して差しこんでくる。
俺の部屋は相変わらず漫画やエロゲー雑誌があちこちに散乱し、またかなり埃っぽい。
起きたときは結構寝ぼけている、こうして一つ一つ確認するのが日課だ。
と、孫の手を俺命名『神棚』に戻……

「ん? うわっ!」

孫の手をよく見るとその材質はどう見ても木でできてるとは思えない。
白くて根元は二本の棒から形成され、先のほうは無数の節でできている。

「て……手の骨!?」

ぽろっと手を放し床に落ちた手の骨(以下人骨と命名)は、かくかくと奇妙な動きをした。
それと同時に俺の脳裏に訴えかける不気味なエコー。

「ねぇ、おじいちゃん。ボクの手、なんで切り落としたの? 元に戻してよ、ねぇ?」

「し、知らない! 俺は何も知らない!」

「早く戻してよ、ねぇ? いくらボクが本当の孫じゃないからって、ひどいよ」

「違う! 違う! 断じて違う!!」

すると、それまでかくかくとしか動いてなかった人骨がいきなり宙を舞って……
何と俺の首を締めつけた!

「ぐぅ…くっ、うああぁあぁぁぁ!!」

「フフフ…、非力な耄碌(もうろく)ジジイにボクの手が解けるのかと思ったのか?」

人骨の言う通り、化物じみた握力は本気を出せば首の骨をへし折るくらい容易いかもしれない。
でも、息が続く限り、力の尽きるまでこの人骨を掴むのを止めない、それしか生きる見込みはないのだから……
しかし、人骨はなぜか締める力を緩めた。

「げぇ…、げほっ、げほっ」

痰が絡んだような辛さがあり、しばらく咳き込んだら胸の奥から激しい胸焼けが生じた。
イヤ、来ないで! 来るな、止まってくれー!

「うぅ…っぷ、おええぇぇぇ…………」

酸っぱくてもろもろとした胃酸を辺り一面に撒き散らした。
気持ち悪くて、苦しくて、臭くて、俺は涙目になった。

「ハハハハハ……、シモの面倒だけでなく洗面器に戻すことさえできないんか?」

「ううぅぅ………」

俺は恨めしそうに人骨を睨んだ。
でも、それしかできないのが悲しかった。

「ジジイ、自分の命は可愛いか? あぁん?」

俺はこくこくと頷いた。
正直怖かった、はっきり返事するだけの度胸もなかった。

「ハハハハ、そうか長生きしたいんか。
でもな、シモの世話くらい自分でできないと孫であるボクが迷惑するんだよ!」

「な、何が言いたいんだ!? それくらい自分でできるぞ!」

「じゃあ、ここで実証してみろ!」

「え!? な、なんで?」

「考えてもみろ、耄碌(もうろく)ジジイってのはな、寝たままションベンすることだってあるんだぞ。
つまり、ここで漏らしたら耄碌(もうろく)ジジイの烙印が押されるってもんだ」

そう言って、人骨はすかさず押入れにあった縄を取り出した。
そして縄を持ったままゆっくりと迫ってきた。

「イ…イヤ。来るな、出てい……」

「つべこべ言わず、おとなしくしろ!」

「うぎゃああぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」







「クックック、素晴らしい格好だ」

俺は両手両足を縄で拘束された、そして体も……
股は風に晒された状態で見事なまでに大股開きである。
これから起る不幸を知ってしまった俺は死刑判決を受けるような気分になった。

ブイィィィィーーーーン

人骨はローターを取りだし、俺の乳首をあてがった。

「きゃう! ひぐっ、うわあぁぁ!」

初めて体験したその感覚はくすぐったさの方が他のどの感覚より遥かに敏感だった。
鼓動がそれに共鳴して急激に高鳴りしそうな錯覚すら感じられる。
人骨は単にあてがうだけに留まらず、胸全体を解きほぐしたり、わざと乳首を焦らしたり多彩な責めをする。

「はぁ……、はぁ……、はぁ……。止めてくれぇ、これ以上されたら………」

「イッちゃう……か?」

「違う、そんなこ……うわっ!」

ギュルルルウイィィーーーーーーーーーーン!

人骨は今まで焦らした乳首にあてがい、『最強』にした。
同時に胸全体が千切れそうな途轍もない振動が襲った。

「はがぁ、ウオワァ〜〜〜。イヤ……出る、イヤァ……
ぐわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」

ビュッ、ビュビュッ

俺は胸だけで射精した。
人骨に辱められたのに俺は絶大な射精感と妙な達成感を覚えた。

「ハハハハ………、やはり耄碌(もうろく)ジジイのようだな、シモの世話すらちゃんとできんのか!?
縛られて感じたのか? それとも焦らされるのはお好き?」

しかし放心状態の俺には何も言えないし、第一耳に聞こえない。
ただ、うつ伏せにされ、お尻を突き上げるような格好にされたのだけは理解できた。
え、尻………???
正気に戻り精一杯の力を振り絞って後ろを見ると、凶悪なアナルバイブを手にした人骨の姿があった。

「い、いや」

「安心しろ、汚いジジイのケツをいきなり入れるのはボクの趣味じゃないからな」

「ホッ……っていきなり!? そ、その前に地獄の序奏曲が?」

「察しがいいようだね、特別に一ポイント差し上げよう。
こいつで汚いケツを浄化する、痛いが力を抜くんだ!」

何かの液体が張った洗面器、石油ストーブなどに使うポンプ。
この二つが意味してるものは容易に理解できるだろう。

「イヤ、死んじゃう!」

「人間そう簡単に死なねーんだよ。可愛い孫が背中を洗ってあげるのとそう大差ないじゃねぇか!」

そう言って人骨はローションをたっぷりと付けたホースを
ずぶずぶと嫌らしい音を立てながら尻に入れた。

「ひゃっ……、つう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」

スコスコスコ………
グゴゴゴゴ………………
ズズズズズズズズ……………
スコスコスコスコスコスコスコ…………………

「ひぎぃ、げぇっ、ううぅ……」

本来出ることしか用を成さない肛門に奇妙で激しい圧迫感が溢れた。
それは拷問や強制自白に近いニアンスがあったが、次第に痛みがなくなった。

「はぁ……、あっ…………ハァハァハァハァ……」

俺の体、変になってる。
こんなの辛いだけなのに……
いつからこれを甘んじ、貪る獣になったんだろう?
グチュグチュってお尻を掻き回されたい。
鞭で体全体を打たれたい、ぼろ雑巾になるまで打たれ……
もっと虐めて欲しい、もっと辱めて欲しい。
なのに尻に栓をして放置プレイすること10分、俺は我慢の限界に達した。

「もっと、もっと欲しいの。チ○ポが切ないの、助けてぇ・・・・・・」

「ハハハハハハ、いくらケツに媚薬を積め込んだとはいえ、良い声で鳴くじゃねぇか」

媚薬? ああ、媚薬なのか。
だがそんなことはどうでも良かった。
俺は快感が欲しい、このままじゃおかしくなっちゃうから……

「そら、イッてよし!」

そう言って今まで尻に栓をしてたのを解き放った。

ドバアアアアァァァァァァァァァァァァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!

「はうっ、飛んじゃう。飛んじゃうの〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」

大量に放出したそれは壁に勢い良くぶつかり、跳ねて部屋全体を黒茶色の装飾を施した。
媚薬とう○この絶妙な混合液が、まるで上質のブルーベリージャムのようだ。
そしてまた大量の精液を放出した。

「おぉこれはかなり濃い精液じゃねぇか、こいつを飲め」

「は、はひぃ。俺のどぴゅどぴゅっと出した濃い精液たくさん欲しいですぅ」

人骨がかき集めた精液を口に含む。

「あはぁ、ネバネバして舌で絡ませると、と〜ってもおいしいの。
山芋みたいにどろっとした精液だ〜いすきぃ☆
すてきぃ、ごくんと飲み込んでも喉につかえてしまうのぉ。いい、いいのぉ〜♪」





それから後のことは良く覚えてない。
ただ、何度も尻に媚薬を積め込まれひたすら責められたのだけは覚えていた。

「おうおう、いくら耄碌(もうろく)ジジイでもここまで汚くする奴はいねぇな」

やっと意識が回復して媚薬が切れると、強烈な自己嫌悪に陥った。
さらに周りの香ばしい匂いが更なるショックを受けた。

「俺……、尻で感じてしまった」

「さて、そろそろ大学に行かないと講義に間に合わねぇぞ。さっさと行け!」

「え? いや……体力を使い果たしてちょっと………」

「おっと、寝たきり老人の兆しもあるようだな。さて、更なる責めを……」

「いっ行きます、実は大学大好きなんだな。あはは……」

「ちょっと待て、忘れ物だ」

「え!? ちょ…マジで止めてください」

そう言って人骨はアナルバイブをゆっくりと刺し込んだ。
だいぶ拡張した俺の尻は殆ど抵抗なく奥へ侵入した。
取ろうとしても何らかの力が働いて全く動かなかった。
それどころか微妙な振動をし始めた。

「あ……はぁ…、はぁ…」

「言い忘れたが、取ろうとするごとに呪術で振動が次第に大きくなるぞ。
なに、一日我慢すれば勝手に抜け落ちる。それまで我慢しろ」

そう言うと人骨はふっと目の前から姿を消した。
俺はアナルバイブによる刺激に悶絶しながら登校した。







寮生なので10分くらい歩けば大学に着く。
しかし、アナルバイブの振動に道端で2,3回失神した俺は、40分くらいかけてようやく大学に着いた。
出発した時点ですでに講義の真っ最中だったものが、さらに遅れて結局三限の講義は間に合わなかった。
仕方なく四限から講義を受けることにして、椅子に腰掛けた。

「ふぅ、どっこいしょ!」

ズブズブッ

「ひぎぃ〜〜〜〜〜ッ!」

すっかり忘れていた、アナルバイブがさらに深く埋蔵した。
はちきれんばかりの腸壁の激痛に、俺は腸内出血したと確信した。
しかし、尻に異物感があるのと小刻みに振動して痛いだけなのに、股間はそれとは別の反応をしていた。

講義中も周期的に感情が昂ぶりハァハァ呻き声に近い喘ぎを発していた。
周りの人はざわざわと雑談をしてるので、俺の被虐行為に気が付いてないかもしれないが、
それでも羞恥心は高まる一方で留まることを知らない。

「え〜っと、この問題を……佐助!」

どうやら俺が指名されたようだ。
俺はゆっくりと席を立つと、

「は、はい。気持ち良いですぅ……ズコズコとバイブが蠢いて、痛いくらいに感じますぅ」

と言って席に戻った。

「あ〜、佐助は寝惚けてるようだな。では古川」

かすれ声になったためか俺が寝惚けてるのと勘違いしたようだ。
でも、そう言ったことによって倒錯の世界へ飛び立つ。

キーンコーンカーンコーン

チャイムがなると同時に俺は大急ぎで人気のない小屋にかけこんだ。
そしておもむろにズボンを下ろした。
俺のモノは痛いくらいにカチカチになって、今にも噴火しそうだ。
更なる快感を得るため、俺はわざとアナルバイブを抜こうとした。

グギュルルルル

この世のものとは思えない痛さにモノはさらに膨張し、尻からは一条の血が太腿を伝って流れる。
真っ二つに両断されそうな激痛さえ、奇妙な快感として感じられる。
俺は意を決してモノを激しく擦った。

「うわっ…出る出る、いたーーーーーーいッ!」

ドピュッ、ドクドクドク……

噴水のように勢い良く発射された精液は俺の体を程よく化粧してくれる。
俺は全ての体力を使い果たし、ぼろ雑巾のようになった。
もう、だめ眠くてしょうがない。
俺はまるで誰かにレイプされたかのような格好のまま眠りについた。







「おい、いつまで寝てやがるジジイ!」

「じん…こつ?」

「人骨か、ひどい呼ばれようだな。まあいい、お前は消えて貰おう」

けす? け、消すーーーー!?

「やはりお前は役立たずの耄碌(もうろく)ジジイだ。部屋をションベンや精液やクソでこの上なく汚すし、
今だってケツから血を垂れ流し、ぼろ雑巾になってるではないか!」

そう言ってひゅっと手を振り下ろした。
たったそれだけなのに右腕は鮮やかな血飛沫と共に切り落とされた。
人骨は無抵抗な俺に容赦なく左腕、首を次々に切り落とした。

「次は心臓だ!」

そしてただの肉片となった俺に冷酷な一撃が………











『ニャ〜ゴ、フニャアァァァ』

ヒュン、ズゴッ!

俺は手元にあった木槌で五月蝿い猫を叩き殺す。
無言にゆっくりとその身を起こし、体をほぐす。

「ふああぁぁ〜〜〜、夢だったのか。それにしても史上最凶の夢であった気が……」

不気味なくらい光が差し込まない部屋は、ただ一本の蝋燭の光だけが辺りをぼんやりと照らしている。
怪しげな薬漬けのヤモリ、何種類かの髪の毛、そして不気味な魔法陣。
どうも様子が変だ、俺の部屋じゃない!? それになぜ木槌を?

「クスクスクスクス………」

「〜〜〜〜〜〜〜ッ!?」

俺の背後にすっと現れた女性、身のこなし、雰囲気からして黒ミサとか魔女の印象があった。

「あらあら、降霊術の生贄を殺してしまったのね。
なんていけない子。それじゃあ、あなたが代わりになってね」

女性はテニスボール大のアナルビーズを取り出した。
……どうやら当分悪夢は続きそうだ。



<終わり>


あとがき
四作目になりますが今回が初めてのエロ読み物となります。
後半から書くのが面倒臭くなってかなりいい加減に書きました、持続性がないのは俺の悪い癖です。
男性がお尻を犯されるのを描いた変態でアナル度の高い一作だと思います。

そしてゆーすけさんはじめ歴戦の相手で初対戦をするので非常に楽しみです。
通学中や講義中、家にいる時などかなりの時間を読み物に思いを馳せました。
それともう少しネタがあったんですがこれ以上書くと気力がなくなりそうなんで割愛w