純一君の受難
作・ザウエル


まいったなあ……なんでこんなことになっちゃったんだろ。
がっついてくる教え子の純一君を懸命に押しのけながら、あたしは思った。
絶対に無理だと思ったんだけどなあ……コケの一念岩をも通すって言うけど、
ホントよね……って、あれ、コケって石に生える苔の事なのかな? 
それともバカっていう意味の虚仮の事だっけ?
自分でも思考がいくぶん現実逃避気味っぽいのがわかる。
このままじゃ、あたし、ヤられちゃうカモ。
マジ、ちょっとヤバげ。
「ね、純一君、落ち着いて! ほら、あたしまだ心の準備が……」
「うっせーな! 期末で校内50番以内に入ったらヤらせてくれるっつったのは
そっちだろ! 今さらジタバタすんなよ!」
わわっ、ゲロマズ!
純一君、目が血走ってるし……。
サカリのついたこの年頃を甘く見てたカモ。
「待って、待ってってば!」
「待てるかっ!!」
くうぅぅっ、なんて馬鹿力よ、こいつっ!
あっ、ダメだって!
首筋は反則っ!
力が抜けるんだって!
「暴力反対っ!!」

ぐぎゃっ!
ひざ蹴りが見事に彼の大事なところにHIT。
なんかぐにゃっとした感触がひざ頭に伝わってくる。
「○×※△〒……!!!?? ぐぎおうえあいえおやう……」
……純一君の口から意味不明のうめき声が漏れてくる。
やっぱ、これって利くんだ。
あたしも一回鉄棒で打ったことあるけど、痛かったなあ……。
男の痛みって、もっとすごいっていうけど……純一君の反応をみる限り、あながち
嘘でもないみたい。
「もう、落ち着きなさいよね、まったく」
乱れた胸元とスカートを直しながら、あたしは純一君に話しかける。
もっとも、彼はそれどころじゃないみたいだけど。

「……ごめん、痛かった?」
いくぶん申し訳ない気になって純一君に尋ねるが、彼は口の端に泡を浮かべて
白目を剥いてる。
……まっ、いっか。
いまのうちに、と。
髪を止めてたリボンをほどいて、それで純一君の両手を後ろ手に縛る。
ついでに両足もベッドの脚に縛っちゃう。
こっちは手近にあった粘着テープを使う。
ぐるぐるぐる……これでよし、と。
これならもう、あんな無茶はできないよね。
くしゃくしゃになったセーラムライトを口に咥えて、ライターで火をつける。

ふーっ。
ようやく人心地。
大体変なのよね。
いつもは校内で300番台……っていうか、後ろから数えた方がよっぽど早かった
成績が、いきなり250番以上も跳ね上がるなんて、どう考えてもヘン。
自慢じゃないけど、あたしは自分の家庭教師としての腕に自信がない。
これまで何度もそのおかげでクビになってるし。
なのに純一君だけが突然変異で賢くなるわけが……。
「い……いてえっ……くくうううっ……」
あ、意識を取り戻したみたい。
「純一君、大丈夫ぅ?」
吸いさしのセーラムライトを灰皿でもみ潰し、ちょっと可愛らしく、小首を傾げて
聞いてみる。
「くうぅっ……!? な、なんだこれ!? なにすんだよっ! ななえっ!」
純一君は手足の自由を奪われていることに気づく。
「あ、また呼び捨てにした。寺崎先生って呼びなさいよ」
「約束が違うじゃねえかっ! 大体……ぐあっ……」
「ちょ、ちょっと、大丈夫なの」
「う゛う゛……腰のトコ、叩いてくれ」
「え? 腰?」
「あ、ああ、トントンって……た、玉が上がっちまった……」
「玉って……キ●タマ!?」
わお、思わずそのまま叫んじゃった。
ちょっとはしたないカモ。

「で、でけえ声出すなよ……響くだろ……」
純一君は顔面蒼白だった。
ちょっとだけ、良心のトゲがちくちくする。
「あれって、上がるモノなの?」
「し……知るか。そんな感じがするんだよ」
「……確かめてみよっか」
あたしは好奇心に駆られて言う。
「へ?」
間の抜けた返事をする純一君。
そんな彼にかまわず、あたしは純一君のベルトを外し、ズボンをずりおろす。
「お、おい……」
あたしは純一君の言葉も聞かず、さらにトランクスをも下にずらしていく。
……なんか引っかかっててやりにくい。
「いっ! いてえって、おいっ!」
純一君は頬を赤らめて抵抗するけど、両手両足を縛られてちゃどうしようもない。

びよん。
バネ仕掛けみたいに、しっかり硬くなった純一君のチ●ポが飛び出してくる。
「…………」
顔を真っ赤にして背ける純一君。
なんか、すごくかわいい。
「へえ……意外と立派なんだ」
もちろん、チ●ポを見るのは初めてじゃないけど、純一君のを見てるとなんだか
どきどきする。
「ね……舐めてあげよっか?」
まずいな、スイッチ、入っちゃった。
最近ご無沙汰だったしなあ。
「い……今それどころじゃ……」
痛みのためか、恥ずかしいのか、純一君は顔を真っ赤にしたままうつむいてしまう。

くっくっくっく。
お姉さんをなめるんじゃないわよ。
これから天国と地獄を味わわせちゃる。
ゆっくりと純一君のチ●ポに顔を近づける。
もわっと、男のにおいが鼻をつく。
「……ちゃんとお風呂、入ってる?」
けっこうキツい匂いに、あたしはややとまどいながら尋ねる。
「入ってるわいっ!」
純一君は必死になって抗議する。
男の見栄ってヤツかな。
でもこの匂い、そんなに嫌いじゃないなあ。
ぱくり。
あたしは一気に純一君のそれを口にくわえる。
あ、ちょっと苦。
「あふっ」
突然の刺激に、純一君は悲鳴っぽい声をあげる。
へへ〜、完全に主導権はこっちが握った。
さあて、どうしてやろうっかなあ。
まずは舌で亀頭をなめまわす。
「くっ、おっ、そ、そこ……くあっ」
舌の刺激に馴れてないのか、純一君はいちいちかわいい声をあげる。
いいねえ、そんな声を出してくれたら、もっとサービスしたくなっちゃう。
棒を横咥えの形にして、上から下、下から上へと口を往復させる。
もちろん、ちろちろと舌で刺激することも忘れない。
とくに、裏っかわの部分。
あと、余り気味の皮を唇でついばんでみたり。
「そ、そうじゃなくて……もっと咥えて、舌でやってくれ」
あ、なんか偉そう。
「やってくれ、じゃなくて、やってください、お願いします。でしょ」
「や……やってください、お願いします……」
「ふむ、よろしい」
素直な純一君に気を良くしたあたしは、もう一度彼のチ●ポを口の中におさめる。
今度はさらに深く。
そしてゆっくりと上下に動かす。
唾もたっぷりとなすりつけて。
もちろん唇全体に力を入れ、舌の愛撫も怠らない。
ちゅぶっ、ぶちゅっ……いやらしい音が響く。
ときおり、歯でちょっと刺激を与えてみたり。
「うっ、くっ……おっ……ふぅっ……ひうっ……」

初な反応を見せる純一君がかわいくて、ついついサービスも過剰になる。
「ろう? ひもひいい?」
おっと、これじゃなに言ってるかわかんないか。
「気持ちいいっ……で、出そうだっ」
おや、通じたみたい。
でも、まだ出させてあげない。
ここまでは天国。
ここからよ、地獄は。
いひひひひ。
左手で袋の部分をまさぐる。
「ぎっ!?」
純一君が正体不明の声をあげるけど無視。
なんだ、上がったなんて言ってたけど、ふたつともちゃんとあるじゃん。
コロコロしてかわいい。
少し力を入れてつまんでみる。
「ぐぎぎごげげっ!!」
奇声を発して純一君がはねる。
あらら、よっぽど痛いのかな?
「バカっ、マジいてえって! やめ、やめろっ! やめてくれっ!」
あ〜……ちょっとやりすぎたかな。
けど、ここで甘い顔しちゃつけあがるだけ。
「そんな言い方じゃダメっていったよね?」
少し突き放したような、冷たい言い方をしてみる。
「う……やめてください、お願いします……」

おお、素直。
今、なんかゾクゾクってきた。
もしかしてあたし、サドっ気あるかも。
「ふふふ、どうしようかな〜?」
「頼みます! なんでも言うこと聞きますからっ!」
ゾクゾクゾクッ!
ああ、この感じ、すごくイイ。
やっぱあたし、素質あるなあ。
すっごくいやらしい気分になってきちゃった。
あたしは立ち上がって、素早くスカートとパンティを脱ぎ捨てる。
純一君の視線が、あたしの下の毛に突き刺さってくる。
内股からおつゆが滴り、流れ落ちていくのが自分でわかる。
「純一君も……あたしの舐めなさい」
コクコクコク。
純一君は視線をあたしの秘密の場所から動かさず、首を上下させる。
瞬きすらしていない。
あたしはゆっくりと見せつけるように純一君の顔をまたぐ。
「まだよ……あたしがよしって言ったら、ね」
「ふーっ、ふーっ」
純一君の荒い鼻息が、あたしの柔らかな毛をくすぐる。
顔は見えないけど、視線は痛いほど感じる。
「よし。いいわよ……ひゃっ!」

純一君がむしゃぶりついてくる。
テクニックも何もあったものじゃない。
鼻で、舌で、唇で、あたしの花びらを激しく刺激する。
けど、一度火がついたあたしの身体は、その乱暴な愛撫さえ心地よい刺激に感じる。
あたしは両手で純一君のチ●ポをかわいがりながら、彼にクンニの指示を与える。
「なめるのは大陰唇と小陰唇だけじゃダメよ。膣の中やクリトリスも……あっ!
ダメッ! クリトリスはそんなに乱暴にしちゃっ!」
がっつく純一君に罰を与えるため、ふたたび金玉を軽く握る。
「ぐおっ!」
効果覿面。
「いい? 今度勝手な事したら、力一杯握るからね。わかった?」
純一君の顔は見えないけど、彼のチ●ポがいきなりやわらかくなった。
う〜ん、これってすごい正直者。
「クリトリスはね、敏感なの。あなたのここと……」
と、いいながら彼の亀頭をぺろりとひと舐め。
「おんなじ。ううん、もっと敏感。だから優しくするの。いい?」
「わかりました、先生」
「それじゃやってみて。あたしもあなたの、かわいがってあげる」

あたしたちは互いの秘所を、一心不乱に愛撫しつづける。
「そう、いい……うまくなったじゃない……あたしも負けてられない……こうやって
……ろう? ほういうほほ、やっへほあっはほほあいへひょ?」
……咥えてると喋りにくいな。
でも、唇に伝わるチ●ポの感触が、あたしの性感をさらに高ぶらせてくれる。
ぴちゃ、ぶちゅ、くちゃ、べちょ……。
二人の奏でる卑猥な音が、部屋の中にこだまする。
「あっ……そう、そこ……いいっ! もっと……気持ちいいっ! あんっ、くふっ、
うんっ、いいっ、いいっ!」
あたしもどんどん昇りつめていく。
体の中に気持ちいい何かが、いっぱい、いっぱいたまってくる。
「ううっ、俺、俺、もうっ!」
純一君が感極まった声で訴えてくる。
えっ、ちょっと待ってよ!
あたし、まだこれからなのに!
そう思った瞬間、口の中に苦い味が広がる。

あやや、先走りが来た!
どうしよう……あれ、苦いし、青臭いし、喉に引っかかるし、好きじゃないんだけど
……いいや、今回はごほうび!
手でこすりながら、舌を絡め、吸い出す。
「ぐっ!」
純一君のチ●ポが一瞬太くなる。
来た!
暖かくて生臭い精液が、あたしの口の中に広がる。
うわ、結構量があるし、おまけに粘りもキツい。
あれ?
なんか……そんなにまずくない気が……。
人によって味が違うのは知ってたけど、そんなレベルじゃなくて、なんていうか、
飲んでみたい……そんな気が、すごく、する。
「んっ」
思い切って飲み込む。
やっぱり喉に引っかかって飲みにくい……けど……あ……気持ちいい……。
あたし、口の中も、喉の奥も、性感帯になっちゃったのかな……。
なんだか、軽くイっちゃった……。
後味は相変わらずえぐいんだけど……もっと飲みたい、カモ。
「じゅ・ん・い・ち・くん」
虚脱している純一君の耳元で、あたしはささやく。
「あなた、若いんだからまだまだイけるよね?」
そう、あたしはまだまだ飲みたりない。
純一君の受難(?)は、まだこれから始まるんだから。






あとがき
今回はあえて苦手な女性一人称、なおかつ女性が虐める側の作品を書いてみました。
この後、立場が逆転して……とか考えていたんですが、あまりにも長くなりそうなんで
あきらめました。
そのせいもあり、エロは薄めで少々インパクトが弱いですが、まあ実験作という
ことで(^_^;)。

前回はエロ処女作なので気負ったトコがありましたが、今回は気楽に書けました。
最近無茶苦茶に忙しくて、ほとんど書く時間がとれないのが悩みですね。
ちなみに皆さんも一度、女性一人称でなんか書いてみてください。
普段と違う、新しい自分が発見できるかもしれません(笑)。