匿名生徒 弘(仮)
〜「美人姉妹・今夜あなたとコーヒールンバ♪」の巻き〜
作・ゆーすけ
絵・勇栄


ここは巨大な学園都市『私立●摩学園』。学園の敷地内には各種施設があり、電車まで通っている、いわば一つの町である。
また、外との出入りは絶対禁止という完全培養を売りにしている。
・・・そう、言わずもがな某ゲームの(あんまり某ではないが)パロディ・・・或いは、2次創作!
(平たく言えばパクリ)

というわけで、俺の正体はこの学園に送り込まれたエージェント『森下弘(もりした ひろし)』(もちろん仮名)というわけだ。
しかし、かれこれ2年近く潜入しているのにも関わらず、事件の手掛かり・・・いや、事件そのものが見当たらない。
なんだかんだで、おれも来年には進路のこととか考えにゃならんわけで、
学園祭、修学旅行、部活動・・・と青春の一大イベントを控えたこの時期に、
ハッキリ言って捜査どころじゃないという事情も察して頂きたい。

いやー、・・・でもなぁ受験も面倒臭いし、捜査もかったるいし・・・現実逃避するならどっちが適当か悩むところでもあるよなぁ。

・・・・・・・・・。
はっ!・・俺は今何を?!
いかんいかん・・・長いこと学生の振りをしてると、「エージェントであることの方が妄想なんじゃないかしらん」と、
ときどき思ってしまう。
だいたい、外との連絡が殆どとれないのだから、困ったものだ。
唯一の連絡手段であるコイツ(小型無線機)が無かったら、とっくに任務なんか忘れてただろうな・・・
うむ・・・本当は任務中にあまり使用してはいけないことになっているのだが・・・ちょっとだけ・・・
えーと・・・「http://www.・・・」
ふっふっふ、これが我が特務機関のヒミツナンバーなのだ。
ヒミツだから、ヒミツだ。・・・残念ながら。

ぴっ

実行キーを押すと液晶画面におなじみのブラウザが開き、映像が映し出される。

\\トアール・特務機関\\
>出社する
>入社案内
>入社する

俺は「出社する」のボタンを押して、IDとパスワードを慣れた手つきで入力する。
(因みにこのコーヒーを象ったマークは、我が特務機関の正式エンブレムである)

さてと、それでは・・・

バシンッ

「うわっ!!」

俺は突然背中を叩かれて声をあげた。

?「オス、何やってんの森下?」

振り返ると、ツインテールのちっこい女の子がニタニタしながら俺を見ていた。

「何だ、知恵か・・・脅かすなよ。」

そう言いながら俺は気付かれないように『小型無線機』をポケットにしまう。

で・・・この女は『木下知恵(きのした ちえ)』。こんなナリをしているが、実は生意気にも俺より上の学年だったりする。
ついでに言えば、○○人とのハーフだったりもする。
も一つ言えば『知恵』なんて名前の割には知恵は無い。

知恵「おい、お前今、ちえの悪口言っただろう。」

「言ってないぞ。あれはモノローグと言ってだな・・・初めて登場した人物の人とナリをわかり易く読者に説明・・・」

知恵「そんな侮蔑と、個人的偏見に満ちた紹介なんかいらんわー!!」

知恵は携帯していた鞄を両手に持ち替えて、やおら頭上から俺めがけて振り下ろした。

どぎゃっ

・・・・。

間一髪。
俺は体を捻って知恵の一撃をかわした。
代わりに今俺が座っていたベンチは無残に歪んでいた。

「キサマ・・・金属製のベンチが塑性変形するほどの一撃を人間様に加えようとは・・・」

知恵「へへへー、死にたくなかったら、上級生に対するそれ相応の態度を示してもらおうか?」

「いやだプー!」

言うが早いか、俺は全力でその場を離脱した。

知恵「うわ、・・・コラ待てー!」

ちびすけが凶器(鞄)を振り回して追いかけてくるが、さすがに機体の性能が違い過ぎる。
俺は知恵との差をぐんぐん広げ、校舎の中へと入っていった。

生徒1「ぉはよー、森下。」

生徒2「オス、朝から元気だなお前。」

先生「こら森下、廊下を走るな!」

シュタッ
仲間からの声援に俺は敬礼で応え、そのまま速度を緩めずに教室をめざす。

ん?
前方に味方の機影を発見。
俺は後方のチビの追跡を完全に振り切ったことを確認して、スピードを落とした。

「よお、檜井。」

俺は彼女の右側に並んで声をかけた。

優果「あ、森下君。」

彼女はすぐに俺の方を向いて挨拶を返してくれた。

優果「おはよ。」

彼女は『檜井優果(ひのい ゆうか)』俺と同じクラスの女子である。
色白の肌は透けるような透明感を持ち、実際、照れたりすると直ぐに真っ赤になってカワイイ。
目は大きくてパッチリしてるし、鼻や口も丹精な造りをしている。
ちょっぴり八の字が癖になってる眉も、それなりにチャーミングだ。
柔らかストレートの黒髪は肩甲骨のあたりまで伸び、艶やかに朝の光を跳ね返している。
前髪を額のところで左右に分けているので、オデコが少々自己主張強めだが・・・
総括すると、深窓のお嬢様ってことばがしっくりきそうな感じの美少女である。

?「ちえちゃーんアターーク!」

ずごおっ

「ぐはあっ!」

と、俺の人物紹介モノローグの最中にアタックかますヤツは・・・

「知恵・・・テメー。」

知恵「なによ、ちえのときとはえらい違いじゃないよ、その紹介。」

ひとのモノローグが読める時点で、既にギャグキャラであることは明白・・・
そんな墓穴を掘る君にちょっぴり同情気分な俺だが、やはりお前にはあの程度の紹介で
十分だろうという考えを変えるには至らなかった。

優果「あ、知恵ちゃん、ちょうど良かった。」

ん?

優果「団長が、緊急ミーティングあるから皆を集めてくれって・・・」

知恵「コーちゃんが?・・・また面白いこと思いついたのかな?」(ワクワク)

優果「・・・うん、そうだね・・・。」

知恵に比べて対照的に、優果は苦笑いを浮かべる。

因みに、俺と同期の優果が知恵のことを「ちえちゃん」と呼んでも知恵が怒らないのは、
寧ろこちらの方が普通で、知恵は自分の幼い容姿を気に入っており、そういったキャラクターで皆に甘えるのが好きなのだ。
俺にだけ突っ掛かってくるのは、単に俺と知恵が喧嘩仲間であるがゆえだ。

優果「それじゃ、二人とも、授業が始まる前に事務所に行こうか?」

知恵「うん。」

「へーい。」

『事務所』と言うのは、まあ、部で言うなら部室のこと。
俺たち『生徒自治組織』にとっての活動拠点である。

さて、ここで『生徒自治組織』を知らない人のために説明せねばなるまい。
我が『典●学園』では昔から生徒の自治権が認められており、学園側の力と微妙なバランス関係を保っている。
学園側は無闇に『自治組織』に対して介入できず、かといって組織があからさまに問題を起こせば退学なり停学なりの処分が下せる。
そういうバランスだ。
・・・が、実質的には『文化棟』などの教師禁制の建物があり、そこの中では殆ど何をしても御咎め無しの状態だったりする。
・・・きっとこの辺に、俺がエージェントとして派遣された理由があるのだろうなぁ、
等と思うと同時に、面倒臭いからやだなぁ、という気持ちが先立ち、
結局その件は見て見ぬ振りで通そうと考えて、・・・現在に至る。

優果「森下君、着いたよ。入らないの?」

と、いつの間にか俺たちは文化棟の中にある組織の事務所に到着していた。

「ああ、そうだな・・・入るか。」

\\『気持ちいいことだけして、その上お金も儲かったらいいなぁ、という妄想を実現する紅の天使団』\\

・・・これが俺たちの所属する自治組織の名称である。
微妙にいやらしいニュアンスを含み、且つ、ポジティブなのかネガティブなのかよくわからん、変な名前だ。
・・・と、常々思っている。

ぶっちゃけて言うと、
「女の子の構成員が、オナニーとかセックスとかしてるのをビデオに撮って、
売りさばく」という誠に下劣な活動を主としている組織である。

知恵「こらっ、そこ!ぶっちゃけ過ぎ。」

「あ?」

優果「・・・・。」

やばい。口に出てたらしい。

優果「森下君・・・気持ちはわかるけど、その・・団長の前だし・・・。」

香子「森下・・・キサマは何か不満でもあるのか?」

「いえ、なにも不満などありません!」

この高慢な態度の女は『高徳寺香子(こうとくじ こうこ)』。知恵と同じ3年生で、この組織のリーダーである。

香子「そうだよな?こんな可愛い女学生達の生のエッチが見られる上に、小遣いまで貰えるんだから、
不満なんか言ったら、ち●ぽが腐って落ちてしまうだろうなあ?」

「はい、勿論でございます。例え蛇の生殺しだろうと、一人でカメラマン、レフ版持ち、ADの3役同時にやらされたり、
無理矢理精液絞り採られたり、みなさまの汚物の処理をさせられたりしたとしても、
ワタクシ一向に不満など感じる暇もございません。」

香子「知恵・・ハサミ。」

知恵「はい、コーちゃん。」

香子「うむ。」

「うわーーっ、嘘です・・・いや嘘じゃなくて・・・、その・・・」

右手にハサミをもって俺にゆっくりと近づく団長。

「団長自らの手で引導を渡されることについては、この愚息、やぶさかではございません。
・・・しかしながら、まだまだ皆様の為に働き続けることは可能であり、そうすることこそが、
主人への最大の忠義と存ずる次第であり・・・」

あわてて、意味不明な「弁明」というか「釈明」というか「卑屈」というか・・・要するに「命乞い」をする俺。
しかし、ふたりの女子に押さえつけられ(優果さん、おろおろしてないで助けてください)、無残にも下半身を剥かれてる俺。

「・・・うわーん、ごめんなさいっっ!何でも言うこと聞くからち●ぽは切らないでー!!」

結局、泣いてお願いする俺って、・・・・ビジュアル的にどうよ?
情けない?
それとも乙女心に訴えるなにかがある?
後者だったらまだ、救われるなあ・・・

「え、えぐ・・・」
涙を拭いながらズボンを穿く俺。

優果「森下君、大丈夫だから・・・おちん●ん、切ったりなんてしないから・・・ね、安心して?」

優果はハンカチで俺の涙を拭きながら、小さい子にするように頭をなでなでしてくれた。
つーか、君の口から「おち●ちん」なんて言葉は聞きたくなかったよ・・・
そう思うとまた涙が溢れるのであった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・。

香子「題して『美人姉妹・今夜アナタとコーヒールンバ♪』」

「・・・・・・・・。」

一同絶句。

美人姉妹シリーズ。
前作は『美人姉妹・悶絶オナニー地獄☆イクイク超イク〜☆』だった。

主演 沢村由佳:檜井優果
   沢村千恵美:木下知恵
監督・脚本・演出:高徳寺香子
カメラマン・AD:森下弘
エキストラ:キュウリ、にんじん、鉛筆、箸、バトン、縄跳び、縦笛、掃除機、箒、洗濯バサミ・・・

その前は『美人姉妹・近親レズのぶつかり稽古』
その前は・・・・(以下略)

まあ、要するに常に出演はこの2人。
毎回、団長の思いつきエッチに付き合わされる俺たち。

・・・が、この日俺は団長の口から信じられない嬉しい言葉を聞くこととなった。

香子「最近ネタがマンネリで客の反応もイマイチなので、新しい試みとして今回『絡み』を入れてみようと思うのだが・・・」

へ?

「香子さん?今なんと・・・」

香子「私をファーストネームで呼ぶのはやめれ・・・・『絡みをいれる』っつーたのだ。」

か・ら・み☆
・・・・・・・・・・ひゃっほー!!
ついに・・・ついに、このときが来た。

団長に弱みを握られ、優果にハートを握られ、知恵にぽこ●んを握られ(?)
・・・気が付いたらこの軍団に引きずり込まれ・・・はや2年。
ついに役得がまわってきたのだ!

知恵「はーい、コーちゃん。ユーちゃんとの絡みなら前にやりました。それよりちえがおねーさん役をやるのがいいと思います。」

俺が感激に打ち震えている隙に、知恵がアホな勘違いをかましていた。
もうしばらくこうして喜びを噛み締めていたいものだが、アホを放って置く訳にもいかないので、
俺はすかさず的確なツッコミを入れた。

「それでどーやって新規開拓ができるんだ、ばかもん。」

知恵「実際、ちえの方が年上なんだから、その方が自然な演技ができると思います。・・・てことよ馬鹿。」

「お前が姉じゃ、演技以前に映像的に不自然過ぎるわ。」

知恵「む・・・それはハーフであるがゆえに日本人離れした、ちえのこのナイスバディーを見て言っているのかしら?」

「人間離れした幼児体型がどうかしたか?」

知恵「どーゆー耳してんのよアンタはー!」

「どの遺伝子がお前の成長を阻害してるんだ?つか、○○人はみんなチビなのか?
或いはエルフみたいに寿命が人間の数倍だとか?」

優果「森下君、それ○○の人に失礼だよ・・・」

俺たちのガチンコ・マシンガントークバトルに優果が乱入してきた。

知恵「その前にちえに対して激しく失礼だろう!」

確かにそのとおりである。

ぺちん

優果「いたい、・・・どうして私をぶつの?」

知恵「・・・。そこに叩きやすそうなおでこがあるから・・・」

優果「うう・・・ぐすん。」

優果はあえなく返り討ちにあった。

俺も叩きたいゾ。
或いはナデナデしたい。
いいなあ、優果のおでこ・・・俺、優果のおでこフェチ・・・。

香子「・・・。はなしをもどしてもいいか?」

うおっっ、・・・知恵をつつくのに必死で、重要なことをすっかり忘れていた。

「・・・それでその、・・・絡みっていうのは・・・つまり?」

既にわかりきっていることながら、約1名の馬鹿の為にも団長の口からハッキリと言ってもらわねばなるまい。

香子「・・・。誠に不本意ながら、今現在のチーム状況から言って、お前以外に適当な人材がいないのは確かである。」

う・・・うおおーー!!
つ、ついに俺様の愚息が日の目を見るときが来たのかぁ!!
(じーーーーん)

知恵「あ、でもそれだとカメラまわす人が居ないよぉ。」

オマエは俺の感動を邪魔する為にだけそこに存在しているのか?

香子「うむ、心配には及ばん。補充要因をスカウトしておいた。おい、入れ。」

そう言って団長は俺たちの後ろ・・・事務所の入り口の方に向かって呼びかけた。

がちゃり

男「・・・・。」

1人の男が巨体を揺らして部屋に入ってきた。
・・・君・・・団長が呼ぶまで外で待機していたんだね?(もらい泣き)

「柔道部主将の青武・・・」

そこに立っていたのは、我が学園が誇る柔道部期待の星『青武芳朗(あおたけ よしろう)』その人であった。

知恵「あれー?それだったら、別に森下の馬鹿が男優やらなくてもいいんじゃないの?」

なんだと、このチビ?!
・・・いや、確かにこの男の方がよっぽど絵になりそうだな・・・ぐすん。

だめだだめだ、なに気弱なことを言っているんだ俺!
千歳一隅のチャンスをみすみす逃してたまるものか。
男の価値はナニの大きさじゃねえ!

「そうでしょう、団長!?ねえ・・・そうだと言ってぇ・・・ぐすん。」

香子「何だ、突然?」

「おとこの価値はち●ぽの大きさじゃないですよねぇ・・・」

香子「はぁ?・・・・なにを言ってるのかわからんが、・・・・確かにそれも一理あるな。」

「そうでしょ、そうでしょ?」

香子「だがな、・・・全く勃たないのでは話にならん。」

へ?

「だんちょーーーぉ!僕ぁ、ちゃんと勃ちますよぉ・・・見捨てないで下さい。なんなら今ここで・・・」

香子「だあーーー、泣きながらズボンをおろすななー!」

知恵「うわぁ、ホントに小さいねぇ。」

・・・許せ、息子よ。コイツはアホだ。気にするな。

「これから大きくなるんでぇ!」

俺は精一杯の虚勢を張って叫んだ。

知恵「ちえだってこれからだもん。」

負けずに知恵も叫んだ。

・・・ほざけ、人外幼女。

「よーし、どっちが先に大きくなるか勝負だ!」

俺は自分のふにゃち●を握ってがむしゃらにしごき始めた。

優果「も、森下君・・・」

は!?
いかん・・・俺としたことが、つい我を失ってしまった。

知恵「・・・阿呆ぅ。」

知恵が俺をニターといやらしい目で見ていた。
チクショーッ!皆して俺をおもちゃにしやがって・・・

俺は再び涙を拭いながらズボンを穿いた。(本日2度目)



香子「あー、・・・お前らほっとくと全然はなしが進まんな。」

いい加減あきれ果てたといわんばかりの団長。

香子「・・・勃たんのはコイツの方だ。」

そう言って団長は、入り口でヌボーっと立っている青武を顎で指した。

香子「私も最初は青武を男優候補としてスカウトしたつもりだったのだが、・・・」

青武「・・・。」

香子「コイツがとんだふにゃ●んヤローだったのだ。」

「・・・はい?」

優果「そのぅ・・・インポテ●ツでらっしゃるということですか?」

優果さーーん(号泣)!!

知恵「うそー、マジー?イン●?イ●ポなの?ほんとに?きゃはははははははは・・・・」

青武「・・・・・・。」

「・・・・。」

泣くな青武・・・俺たちはたった今から仲間だ。
俺はがっくりと肩を落とす青武の背中をぽんぽんと叩いて慰めた。(←同類相哀れむ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・。

その日の放課後。
俺と優果と知恵の3人はまっすぐ寮に向かっていた。
明日の放課後、早速新作の撮影をするので、台本を読んで来るようにとのことだった。
ちなみに新人の青武くんは団長と一緒に明日の準備をするので事務所に残っている。

優果「それにしても、青武くんがうちの組織に入るなんてビックリしたね?」

知恵「うん。今度はコーちゃん、どんな弱みを握ったのかな?」

うちの場合はいつもそうなのか?
まともな人間ははいってこないのか?
・・・はいってこないわな。
なんせ『気持ちいいことだけして、その上お金も儲かったらいいなぁ、という妄想を実現する紅の天使団』だもんなぁ。

あいつが男性として不能だっつーのを知ってるってことは、おおかたそういう方面から攻めたんだろうなあ・・・
もしかしたら、今ごろ団長はあのふにゃ●んをいじめてご満悦か?!

知恵「ま、結果的にはコーちゃんのいいおもちゃが1個増えたっつーことで、めでたしめでたし。だね?」

優果「青武くん・・・かわいそう。」

俺が団長と青武の『放課後マニア倶○部』を想像してる間に、あちらの方も結論が出ていたようだった。

「優果さん、目の前にもう1人かわいそうな人がおりますが・・・」

優果「うん、そうだね・・・かわいそうだね。森下君・・・くすん。」(なでなで)

「うわーん、同情なんかすんなよぅ。」

知恵「どっちやねん・・・」


---------●摩学園 女子寮(優果と知恵の部屋)----------

「おじゃましまーす。」

優果と知恵に続いて玄関のドアをくぐり、遠慮なく彼女等の部屋に上がり込む俺。

最初は女子寮に近づくだけで緊張していたものだが、さすがに今では我が家同然の気安さで出入りしている。
他の部屋の住人も俺が彼女らにいいように遊ばれてるのは知ってるものだから、別段気にしてる風もない。

知恵「沢村姉妹のヒミツの花園へようこそ〜♪」

知恵は基本的に授業が終わると上機嫌になるタイプだ。
既にビデオの役になりきっている。

優果「あ、今からコーヒーいれるからね。先にはじめてて。」

先にはじめてて・・・とは勿論『本合わせ』のことだ。
しかし内容が内容だけに、いやらしい感じがするよな・・・

知恵「よーし、じゃあ始めるか。」

すぱぱぱぱーん

と、いきなり着衣を解きにかかるこの人は天然か?それともギャグか?
・・・どちらにしてもアホだ。

「本合わせだっつってんだろうが。服を着れ!」

知恵「なんだよ、照れんなよ今更〜。」

なんでこんなに楽しそうなんだコイツは?
・・・・根がスケベなんだな・・きっと。

あと、知恵はどういうわけだか、やたら服を脱ぎたがる。・・・小学生のガキか?

そのとき俺の脳裏には、風呂上りに裸で走り回って親御さんを困らせる知恵の姿が浮かんでいた。
・・・そして、俺は密かに涙した。(ホロリ)

優果「きゃあ!・・・ち、知恵ちゃん、なんて格好してるのー?!」

キッチンから戻ってきた優果が知恵の姿を見て驚嘆する。

・・・そりゃぁ、そうだ

優果「森下くんのケダモノー!」

俺かーー!?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・。

(台本)
男の名は『森田博(もりた ひろし)』。
安アパートに住む大学院生である。
ある日突然、彼の隣の部屋に高校時代のクラスメイトが引っ越してきた。
『沢村 由佳(さわむら ゆか)』である。
昔話に花を咲かせる2人。
しかし、妹の『千恵美(ちえみ)』は面白くなかった。
高校時代に博の後輩であった彼女は密かに博に想いを寄せていたのだ。

「・・・と、人物設定はこんな感じだ。」

団長から渡された台本を2人に読んで聞かせる。
俺は椅子に座り、優果は床にクッションを敷いてその上に正座をしている。
知恵は裸のままベッドの上で胡座をかいている。

「・・・てめぇ、素っ裸で胡座なんかかいてんじゃねー!具が見えてんだろーが、具がぁー!!」

知恵「サービス、サービス♪」

優果「(・・・『具』って・・・・)」

「お前はサービスの前にまず、恥じらいを覚えろ・・・」

さすがに優果も、呆れてものを言う気にすらならないようだ。
・・・。
まあいい。取り敢えず、あまり気にしないようにして先に進めよう。

「えーと・・・。『千恵美は薬を使って博を拉致した。』」

知恵「わははは・・・。」

・・・。
さすが団長・・・。

「『千恵美は博を縄で縛って、身動きがとれないようにした。』」

知恵「・・・えーと、縄、・・・縄・・と。」

ごそごそ

「なーにをやってる?」

知恵「あった。縄。」

・・・。
何故この部屋にそんな物がある?

「まさか、今、それで俺を縛るっつーんじゃないだろうな?」

知恵「うん。縛る。」

「『うん。』・・・っじゃねーーー!!」

知恵「格好だけ、格好・・・。本気でしばったりしないからぁ♪」

そう言ってベッドからひょいと飛び降りて、俺のそばによってくる。

「・・・・・・。ちっ、しゃーねーなぁ。」

俺は諦めて知恵に付き合ってやることにした。

知恵「ほんじゃ、ユーちゃん、台本持ってて?」

優果「え?・・・あ、・・うん。」

知恵は俺から台本をひったくると、それを優果にポイと放り投げる。
そして、いやに手際よく俺に縄をかけてゆく。

しゅるしゅるしゅるしゅる・・・・・・・・

知恵「・・・えいっ!」

ぎゅうーーーーーーーーーーーーーっ

「ぐぇっ!」

知恵「あはははは・・・。どうだ、これで動けまい。」

・・・。

「ぐっ、・・・・ふんっ・・・。」

・・・・やられた。
かなり縛り慣れとる・・・コイツ。
少々あがいたくらいでは、びくともしない。

知恵「ユーちゃん、続き読んで。」

優果「あう・・・でも・・・。」

知恵「いいから、どうせコイツはじめてなんだし、今日の内にリハーサルやっといた方がいいって。」

畜生・・・そういうことか・・・。
俺は固く結ばれた紐を恨めしく睨みながら、仕方なく成り行きに身をまかせることにした。

優果「・・・・・。え・・えーと。」

優果は知恵に従って台本に目を移した。

優果「『千恵美はおもむろに博のズボンをおろし・・・』」

知恵「ついでにパンツもおろしー・・・。」

おろすなー!

知恵「おおー、・・・相変わらず可愛らしいちん●んだねー。」

・・・・・・。泣くな、俺っ。

優果「え、えーと・・・。」(ちら・・・ちら)

「優果さん。・・・台本お願いします。」

優果「は、はいっ。」

慌てて台本で顔を隠す優果。
・・・そんな、あからさまに覗き見られてもなぁ。

優果「コホン、・・・えー、『トランクスの上から博のイチモツを撫で擦りはじめる。』」

知恵「皮の上からしごきはじめる。・・・しこしこ。」

『皮』言うなーー!・・・何か俺が包茎みたいに聞こえるじゃねーか・・・

優果「『堪らずハァハァと息を荒げる博。』」

「・・・・・・。」

知恵「ほれ、・・・セリフ。」

「はあはあ。」(やる気無し)

知恵「・・・。」(ムカッ)

ぎゅっ

「ぐはあーーーーーーーーーーー!!」

俺は突然の激痛に絶叫した。

「いきなり何しやがる、この馬鹿!」

知恵「あんたが真面目にやんないからでしょ?」

畜生、俺が手出し出来ないのをいいことに、完全に『女王様モード』に入っていやがる。

優果「・・・。」(どきどき)

知恵「次ー。」

優果「・・・『千恵美の愛撫に興奮した博は、自らトランクスを下ろし、フェラ●オを要求した。』」

「く、・・咥えてくれ。」

仕方ないので、観念して台本通りやることにした。

知恵「あらー?違うわよー。『し・て・く・だ・さ・い』でしょ?」

んなこと書いとらんわー!

・・・しかし、今コイツに逆らってもしょうがない。
俺は(我が身の為に)あまり知恵を刺激しないようにすることに決めた。

「お願いします。しゃぶってください・・・。」

知恵「ありゃ?・・・ふにゃふにゃー。」

お前がさっき力いっぱい握ったからだー!
・・・と、心の中で叫ぶ俺。

優果「(・・ああ、森下くんが泣いてる!)」

知恵「しょうがないなー、・・・はもはも・・・」

うおっ、
知恵の口が俺のしおしおち●ぽをパクリと含んだ。

知恵「んぐんぐ・・・・・・・・・・・・・・・・れろん。」

知恵の口内でしばらく咀嚼(噛まれちゃいないが)されたナニは、あっという間に大きくなり知恵の口から飛び出した。

知恵「ん?先っちょから何か出てる。」

優果「『千恵美は博の先走り汁を美味そうにすすった。』」

知恵「ん・・・こうかな・・・・ちぅ・・・ちゅうーーーっ・・・・ぷはぁ。」

「・・・。美味いか?」

知恵「まずい。」

優果「『男汁を飲んだ千恵美は、もう、乙女エナジーが限界だ。自らの秘部を博の顔面にパ○ルダー・オン!』」

知恵「・・・。」

「・・・・・・。」

優果「ぱ、ぱい○だー・・・・おん。」

知恵「よっこらしょ・・・。」

「うぶっ・・・。」

知恵は縛られた俺を床にゴロンと仰向けに転がすと、容赦なく顔面に騎乗した。
知恵の薄い陰毛が俺の鼻先をくすぐる。
柔らかい2枚の肉が俺の唇に押し当てられ、ぐにぐにと形を変える。
そして、今までに嗅いだことのない、独特の臭気が俺の意識を襲った。

優果「『博はさながら飢えた狼の様に、千恵美の柔肉にむしゃぶりついた。』」

ぼーーーーーー・・・。

優果「『むしゃぶりついた。』」

はっ。
いかん、意識が朦朧として・・・

優果「森下くん、きこえてますかー?」

いつの間にか俺のすぐそばまで来ていた優果は、俺の耳に向かって(知恵のケツに向かって)囁いた。

「ん・・・んぶ・・・。ぶはっ・・・・くちゃ・・・くちゅくちゅ。」

俺は膣の中には舌を入れず、外側の秘肉を唇で甘噛みするように愛撫した。

知恵「・・・・・・。・・・・ふ・・・・んっ・・・んっ。」

「ちゅっちゅっ・・ちゅば・・・ハァ、・・・ん、じゅる・・じゅる」

徐々に内側から愛液が染み出してくる。
俺はその液体を嘗めとり、それを塗すようにして知恵のクリ●リスを舌先で転がした。

知恵「あん、・・・・いい・・・・ハァ、ハァ・・・くっ・・・ん。」

そして満を持して舌を膣の中へ・・・

優果「『と、そのとき!!』」

知恵「ひゃあっ!」

うわ、・・・びっくりした。

優果「『バターーンと扉を開けて部屋に入ってきたのは、・・・姉の由佳だった!』」

知恵「あ・・・おっ、おねーちゃん。」

「・・・・・。」

優果「ひっ・・・博君っ!・・・それにちえちゃん!・・・これはどういうことなの?!」

・・・どうやらこれで役者が全員出揃ったようだ。

優果「博君っ!ここっ、ここがこんなに!?」

優果は俺の息子を指差して、あたかも大変なものを見てしまったとばかりに叫んだ。

知恵「おねーちゃん、ごめんなさい。私、ホントは森田先輩のことが好きだったの・・・だから・・・」

優果「千恵美の・・・私の妹のカラダで、ここをこんなにしてしまったと言うの?!・・・ねえっ、そうなの?!」

知恵「(・・・・・聞いちゃいねー。)」

優果「なんとか言って、ねえ、ひろしくんっ!」

「あう・・そ・・・その・・・うぷっ」

喋ろうとしたのだが、知恵のケツが乗っていて上手く喋れない。

優果「まぁ!・・・由佳よりも千恵美のおま●この方がいいって言うのね?そうなのね?・・・ぐすん。」

知恵「ゆ・・・ユーちゃん?」

優果「ああ、酷いわ、ひろしくん。私の気持ちを知っていながら、妹との関係を私に見せ付けようなんて・・・」

完全にトリップした感じの優果さんは、えらく芝居じみた動作で額に手をかざして、ふらふらと俺の上に崩れ落ちた。

優果「あふーーーんん・・・・」

俺の腹の上に半身を重ねるように倒れ込んだ優果は、そのままススス・・と下の方へ体をずらしていき・・・

優果「ああ・・・これが、ひろしくんのペ●ス。ちえのお子さんボディーに反応した、いけないペニちゃんなのね?」

知恵「お子さんボディー・・・」

ペ、ペニちゃん・・って・・・。やばい、完全にイっちゃってる。

優果「いけないわ。いけないわ。・・・ひろしさんが犯罪者になってしまう。」

ぺちこん、ぺちこん。

「痛い、痛い・・・」

優果さんは俺の腿の上に腰を下ろして、ギンギンに勃起した息子にデコピンの制裁を加えていた。

優果「あら、どうしたのかしら、ペニちゃんの頭から透明な液体が・・・。」

「う・・・うう。」

優果「はむ・・・・んん、んん、・・・もう・・・ダメな子ねぇ、叩かれて感じちゃうなんて・・・」

「うはっ・・・優果さん・・・そ、それ・・・」

ゆ、優果の口が・・・ああ、優果の口が俺の臭いち●ぽを・・・

優果「んん〜?どうしたのぉ、ひろしくん。これがいいのぉ?・・・・はむ・・・ん・・む・・んちゅう・・・」

優果は俺のペ●スを口の中で嘗め回しながら、器用に片手で自分のスカートを下ろしていく。

「あああ〜・・・そ、それ、いいです!」

優果「ふふ・・でも、ひろしくんには、私のもっといいトコロでイってほしいな?」

そう言うと優果は、シャツを脱ぎ捨てて、ほぼ全裸に近い状態で俺の股間にまたがった。

優果「い・・・入れるよ・・・。ひろしくんの、私のおま●こに・・・。」

優果は俺のペ●スを指でつまんで、自分の秘裂にあてがった。

「優果・・・。」

ぐちゅり

優果「んはぁ〜〜〜・・・・。」

俺の下腹部が何とも言いがたい感触に包まれる。
優果のそこは既にぐっしょりと濡れていて、俺の強張りを易々と受け入れた。

優果「う、動いて、ひろしくん!」

動けって・・・

優果「ねえ、早くぅ・・・。ひろしくん、ん、ひろしくんってばぁ。」

ゆっさ、ゆっさ

そう言いながら優果は俺の上で早くも腰を振り始めた。

「ゆ、優果ーー!」

ええい、ここまできたらやってやるぜ!!
俺は腹筋に渾身の力をこめて起き上がろうとした。

ぐぼっっ

勢い良く起き上がろうとした俺の顔面を肉の壁が弾き返した。

どすっ・・・

俺は後頭部を床に打ち付けて、再び仰向けに倒れてしまった。。

「痛ーっ・・・。」

俺の目の前には相変わらず知恵の股間がたちはだかっていた。

知恵「森下ー、続きしてよぉ。ほらぁ・・・」

「う、うぶ・・・」

瞳を潤ませ、僅かに頬を上気させた知恵が、腰をくねらせて、俺の口に秘部をこすりつけてくる。

「ん・・・くちゅ、・・・ちゅぶ、ちゅぶ・・・」

仕方なく俺は口による愛撫を再開する。

知恵「はぁ、はぁ、・・・き、気持ちいいよぉー、森下ー。」

優果「んっ・・・はあ、はあ、ひろしくん、早くー。」

あああ、優果!
優果、優果・・・!!
このままでは優果の揺れる乳も、えっちぃ表情も見れずに初めての行為が終わってしまう。
おれさまピンチ!
この邪魔なちびっこを早く退けて、優果との『らぶらぶせっくす』(←勝手な思い込み)を官能するんだ!

・・・それには何としても知恵を俺より先にイかせなければならない。

俺はテクニック云々ではない、野生の本能を信じて、必殺の一撃を繰り出した。
えーーーい、食らえ、超高速回転舌技!!

「んべべべべべべべべべべべべべべべべべ!」

・・・どんな技かは敢えて説明すまい。
なぜならそれは、おれの優果への想いが生んだ奇跡としか言いようがないからだ!(ドーーン)

知恵「ひぶぅっ・・・・あう、す、凄い・・・くふ、・・・あ、あ・・・あはぁ〜〜〜っ!!」

知恵の太股が俺の顔面をぎゅっと挟んだ。

よし!逝った!

「優果!!」

がばっ

優果「ひろしくん!」

ひしっ

知恵「うわっと・・・」

ごろりんっ

抱き合う俺と優果。
転げ落ちる知恵。

優果「ひろしくん・・・・・・・・・・・・・イ・ク・・。」

きゅううう

「うわぁぁっ!」

優果の膣内が強烈な収縮運動を行った。
とたんに背筋の方から耐えがたい快感が押し寄せる。

「やばい、優果・・・出るっ。」

知恵「『ああん・・・出して。由佳のなかで全部出して・・・。』」(棒読み)

「くっ・・・」

びくんっ、びく・・びく・・

縄で縛られて身動きが充分にとれないのが災いした。
がっしりと俺に抱きついて離れない優果のなかに、俺は熱い迸りの全てを注ぎ込んでいた。

優果「はあん、・・・ひろしくんのが・・なかに・・なかにドピュッてぇ〜・・・」

・・・・・・・・・・・・・・やっちゃった。
でも、気持ちよかったからいっかぁ。(よくない)

俺に捨てられた知恵は、まだ台本を読んでいた。

知恵「えーと、『続きは明日の本番に乞うご期待!』だって・・・」

「・・・・・。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・。


>>>>>続き