ヘルミンス〜触手少女〜
作・絵 ゆーすけ

第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 最終話

<第二話>


私は他人よりも少しだけ性欲が強いようだ。

動物の3大欲求は「食欲・性欲・睡眠欲」だと言われている。

私はヤツを太らせない為に必要最低限の食事しか摂らない。
本当は美味しい料理をお腹一杯食べてみたい。

夜はヤツが卵を産みに這い出てくるかもしれない。
或いは何時ぞやの時のように、幼虫が子宮から顔を出すかもしれない。
そう考えるとグッスリと眠ることも出来ずに、夜中何度も起きてしまう。

また、体力が無く、直射日光に弱い私は他の皆の様に外で体を動かして遊ぶことさえできない。

3大欲求のうち2つが満たされずスポーツで昇華することもできない私は、
どうしても「性欲」を抑えることが難しくなる。

加えて両親は共働き、兄弟もおらず学校から帰宅した後は家で1人することも無く只ボンヤリすることが多い。
そんなだから、つい私はいつも虚しい行為に走ってしまうのだ。

最初はイタズラ心で胸や足の付け根を弄ってエッチな漫画なんかの真似事をしていただけだった。
ところがある日、たまたま見ていたアルバムに幼馴染の翔太君の写真を見つけたとき、
ふと翔太君のことを考えながら自慰行為をしてみようかと考えた。

翔太君というのは、小学生の頃よく一緒に遊んでいた同い年の男の子だ。
あの頃は私は今と違ってやんちゃで、女の子よりも男の子と一緒になって外で遊ぶことの方が多かった。

とくに翔太君とは取っ組み合いの喧嘩もしたが、基本的には気が合っていたようで、
結局は殆どいつも一緒だった。
それが中学校に上がると同時にぴたりと一緒に遊ぶことをしなくなり、
登下校時に遠くから姿を見るくらいしか無くなった。
そうして約一年が経過した頃、私が翔太君に対し異性として興味を持ち始めていることに気が付いたのだ。

そんな片思いの相手を想像しながらの行為。
最初はかなり抵抗があった。
そこまで落ちてしまっていいものか・・・と。
しかし初めて彼のことを想いながらした自慰は、それまでに経験したことの無い興奮を私に与えてくれた。
以来私は殆ど毎日のように彼をネタに自慰行為に耽っている。





私は学校帰りにコンビニへ寄って、普段良く使用している栄養補助食品の棚を見ていた。
いつも買っているブロックタイプの隣に新発売のゼリータイプが置いてあった。

今日はこれを試してみようかな?

私はこの手の栄養補助食品をよく利用する。
何故かというと、それはヤツが嫌うからだ。
ヤツの機嫌の良し悪しはすぐに解かる。
自分の好みに合わない餌が運ばれてくると暴れるのだ。
母親の手料理やレストランの食事等の時は非常に機嫌が良く、食事はすんなりと喉を通り、食欲も尽きない。
しかし市販の栄養補助食品などの味気ないもの、添加物の多量に含まれた菓子等を口にしたときは、
私の腹の中でばたばたと激しく暴れまわるのだ。
胃が収縮し、腹筋が激しく痙攣する。
そして喉に酸っぱい液がこみ上げてきて、私は食べたものを吐き出さずには居られなくなるのだ。
それでも私は何とか我慢をしてそれらの食品を食べ続ける。
ヤツが好まない食品なら、それはつまり丸々私の栄養になるのだから。
そして何より、ヤツが苦しむのが楽しいからだ。

私は新商品のゼリー状栄養補助食品を購入して店を出た。





カチャカチャ・・・カチャン

鞄から鍵を取り出して家の錠を開ける。

「ただいまー」

シンと静まり返った冷たい玄関に、誰にとも無くいつもの決まり文句を告げて家に上がる。
私は荷物を持ったまま玄関脇の自分の部屋へと続く階段を登る。

ぎっぎっぎっ・・・

階段の軋む僅かなサウンドエフェクトが私のプライベートを演出する。
これから始まる私1人の退屈な時間を・・・





自室に戻った私は、制服の上着とスカートを脱ぎ、開けっ放しのクローゼットに引っ掛ける。
そしてブラウスとパンティー1枚という、ラフな格好でベッドに腰掛ける。

そして先ほどコンビにで買ってきたゼリーを早速開けてみることにした。

キャップを捻って口をあけ、先端を鼻先に持って来てクンクンと匂いを嗅いでみた。
果物のような甘酸っぱい匂いに混じって、如何にも薬品臭い・・胸のムカムカするような匂いがする。
容器から手に伝わるひんやりとした感触。
まぁゼリー自体は別に嫌いでは無いし、間食として良く食べている。
プラスティックのノズルに直接口を付けて吸うのに多少抵抗は感じたけれど、
私は思い切って手で容器を軽く握り、内容物を口内に流し込んだ。

「ちゅる・・・・ん・・・・・っっぐ!」

ゼリーが喉を通った瞬間、あの薬品ぽい臭気が鼻にツンと来た。
と同時に胃が激しく波打った。

だめ・・・・吐く!

私は慌ててベッドから飛び降り、勉強机の脇に置いてあるゴミ箱を引っ掴んだ。

「がっ・・ごぇっ・・・うおっ・・えぇぇぇっ・・・」

べシャッ・・パシャッ・・

ゴミ箱の内側に敷いたビニール袋が吐しゃ物を受けてカサカサと音を立てる。

「ぺっ・・・ぺっ、ぺっ!」

うう〜・・・コレは食べられたモノじゃないわ。
私はまだ殆ど中身の減っていないゼリーに再びキャップをして机の上に放り投げた。

気分が落ち着くまで暫くぼぅっとしていよう。





退屈。

私はいつもの様に机の一番上の引き出しを引いた。
文房具の下からA4のクリアファイルを取り出す。
それを机の上に裏返して置く。
そこには昔のアルバムから引っ張り出したお気に入りの写真が数点挟まれている。
全部幼馴染の翔太君が写っているものだ。

昔2人で一緒に遊んでいるところを母親に撮って貰ったもの。
小学校の修学旅行のときの・・・仲が良かった頃の一番最近の写真。
去年の体育祭のときの写真。
その他にも、たまたま写真の隅に移っていた彼をわざわざ引き伸ばしたものまで・・・

他人に見られたら間違いなく怪しまれるだろう、かなり危険なスクラップである。
・・・目下これが私の自慰のネタ。

既に条件反射となって、私の指は無意識に下半身に伸ばされる。

「は・・・ぁ・・」

小さく溜息を漏らす。
片手はブラウスの下で胸を、もう一方はパンティーの上から秘所を・・・
椅子の上で前屈みになって、頬を机の上に乗せ、視線はクリアファイルの写真から離さない。

何人もの翔太君。
色んな時代の翔太君。
私と一緒に楽しそうに遊んでいる翔太君。

1人で写っている翔太君。
私の知らない翔太君。
物憂げな表情で何処かを見詰める翔太君。

「翔ちゃん・・・最近ミチルと遊んでくれないね。どうして?」

『バカ・・・そんなの決まってんじゃん。中学にもなって女なんかと遊んでられるかよ』

「ミチルのこと嫌いになっちゃったの?」

『別にそうゆーのじゃないよ・・・』

「恥ずかしいの?皆が見てるから?・・・・誰も見てないところでなら、今でもミチルと遊んでくれる?」

『・・・・・・しょーがねーな。特別に一緒に遊んでやるから、誰にも言うなよ?』

「うん。じゃあ今だけ・・・この部屋では2人だけだから」

『おじさんもおばさんも居ないのか?』

「7時過ぎないと帰ってこないよ。・・・それまではゆっくり遊べるよ」

・・・あ、まずい。
結構時間が掛っちゃった。
かなり控えめに刺激していた筈なのにアソコが既にじっとりと湿り気を帯びてきている。
ちょっと無理があるけど、急いで話を進めよう・・・

「ね・・ねぇ、翔ちゃん。ミチルの今の格好見てどう思う?」

『・・・え??』

「ほらぁ・・ブラウスとパンティーだけだよ?」

私は微かに潤んだ瞳で、色っぽく翔太君を流し見る。

『・・・・・・・』

翔太君が私の全身を舐めるように頭から爪先まで視線を這わせる。
ゴクって唾を飲み込む音が聞こえそうな程喉が波打つ。

翔太君、喉仏があるんだ・・・

私は詰襟の陰から覗く僅かな膨らみを目敏く見つけて心の中で呟いた。

「見て?・・・ここ」

私は椅子を90度回転させて体だけ横を向けると、膝をスッと開いた。
パンティーに染みた愛液が部屋の空気に冷やされて一瞬体がブルッと震える。

私の想像の中の翔太君は私のパンティーの中央の皺の部分を食い入るように見詰める。

「やだ・・・そんなに見詰められたら恥ずかしいよ・・・」

・・・
言ってる自分が恥ずかしい。
でもそうやって口に出すことによって格段に気分が高まるのだ。

右手が宙をさ迷う。

ああっっ・・・触りたい。
でもでも、翔太君が見てるよ・・・恥ずかしい染みが付いた私のパンティーを見てる。

「ね・・・ねぇ、もっと近くに来て?息が掛る程近くで・・・ミチルの恥ずかしいとこを良く見て!」

困ったような表情をしながらも、私のお願いを聞いて近づいて来てくれる翔太君。

ああ・・普段そっけない態度をしているけど本当は私のことが好きなんだ。

翔太君は私の目の前で膝をついて、両手を私の太股の上に置いた。

あんっ・・暖かいよ・・・翔太君の手。

翔太君の掌から私の太股にジワっと熱が移動してくる。
翔太君の熱だ・・・体温の低い私の体に翔太君の温もりが伝わってくる。

「もっと・・・もっと頂戴・・・翔ちゃんの熱・・・私の体を温めて・・・」

そう言うと翔太くんは突然スイッチが入ったように積極的になり、私のパンティーを乱暴に引き剥がして、
すっかり濡れそぼった私の秘所に貪りついた。

グチュッ・・・プチュプチュゥ・・・

「あはっっ・・」

焦らしに焦らしていた秘所に、思いっきり中指を突き入れて掻き回す。
ちょっと痛いけど、それ以上に気持ち良い・・・

「やっ・・・やだ、翔ちゃん犬みたいだよっ」

私は翔太君の頭を力無く押し返そうとする。
でもスイッチが入っちゃった翔太君はもう私のおまんこに夢中で、全然耳に入っていない。

ジュル・・ジュルルル・・・

ああっ、凄い・・翔太君が私のエッチ汁を凄い音を立てて啜ってる!!

『おいしい!おいしいよ、美千留のジュース・・・最高だよ!』

やだ、言わないで・・・そんな恥ずかしいセリフ!

でもっ、でもっ・・凄い!気持ちイイっっ!!

ああ・・だめ、イっちゃう!

「ああああーーーーーーーっっ・・・・ん!」

私は秘所に指を深く突き立てたままイった。
殆どクリトリスに触らなかったのに・・・・・中だけでイっちゃった。

「はぁはぁはぁ・・・」

ああ・・・どうしたんだろう?
今日はいつもより調子が良いみたいだ。

1度イったのに、まだ目の前の翔太君の姿が消えない。

・・・私の中の淫らな情動が再びムクムクと湧き上がってくる。

『美千留・・もういっぺんしよう?そうだ、今度はちょっと変ったことをしてみようよ』

ええ?何?・・・どんなことをするって言うの?

『ほら、こんなところに面白い物があるじゃないか』

言われるままに私はさっき食べ掛けで放り投げた栄養補助食品のゼリーのパックを手に取った。
そして興奮に震える手でキャップを開ける。

手に伝わる冷たい感触・・・
私はついさっきの自慰行為ですっかり熱く火照った秘所にこの冷たいゼリーが入ってくるのを想像し、
背筋に何とも言えない快感が走るのを感じた。

ごく・・・・

緊張。
プラスティックのノズルが秘所に近づく。

『さあ、怖がらずに入れてごらん』

翔太君が耳元で優しく囁く。
私は思い切って先端を割れ目に差し入れた。

「あ・・・っく!」

異物が私の陰唇を押し広げる。
硬くて冷たい感触が背筋をゾクゾクと這い上がってくる。

「ふぅっ・・・・んんっ!」

細く短いノズルは簡単に陰唇の中に隠れてしまった。
私はノズルの先端を膣口に押し当て奇妙な期待に胸を高鳴らせつつ容器を押し潰した。

ぶちゅっ・・・ちゅるちゅるちゅるっ

「やっ!・・・はっ・・ぁぁ・・・」

想像以上に冷たく、そして想像以上に奇妙な感触が私の中に流れ込んできた。

「やだっ、・・出る!出ちゃう!!」

本当は入ってきてるのに・・・あの辺りを半液体状のものが通過する感覚がオシッコのときのそれを想起させる。

くちゅ・・・じゅるる・・じゅるっ

何とも言いがたい快感に全身を細かく痙攣させながら私はゼリーを全て膣内に流し込んだ。

・・ああ・・これ、キモチイイ!
・・・でも、でも何か足りない・・もっと、もっと強い刺激を!!

私はもっと別のものを入れたくて・・この際だから膣内を何かで一杯に満たしてしまいたくて、机の引出しを漁った。

ゴトゴト・・

「・・・あった」

引き出しの中には数日前に封を開けたブロックタイプの栄養補助食品が転がっていた。
長さ10センチ程の棒状のスナックだ。

私はそれを半透明のゼリーが溢れる膣口めがけて挿入した。

ぶちゅっ

「あはっっ・・・ん!」

思わず背中が仰け反る。

ちゅるる・・・

スナックに押し出されたゼリーが股間を伝う。

「んふぅ・・・・」

生暖かくなったゼリーが、愛液と混ざって割れ目からお尻の方へと流れていく。

あっ、いけない!椅子が汚れちゃう!

私は慌てて立ち上がってティッシュで溢れたゼリーを拭き取る。

ボクッ

「あ・・・」

立ち上がった拍子に膣内に挿入していたスナックがポッキリと折れてしまった。

・・・しょうがないよね、所詮スナックだもの。
もともとあまり硬いものでもないし、水気を吸ってふやけてしまえばすぐに崩れてしまうのは当然だ。

私はベッドの下に隠しておいたラップを取り出す。
自慰がすっかり日課となってしまっているので、こういった小道具は常に自室に備えているのだ。

慣れた手つきでラップを引き出し、適当な長さで切断する。
そしてそれを椅子の上に敷く。
これで少々派手に濡らしても椅子を汚す心配は無い。

私は改めてラッピングされた椅子の上に腰を下ろす。

ペタ・・

「ん・・・」

ラップの独特の肌触りがお尻を包む。

「はぁ・・・」

私は再び足を開き、自慰行為を再開する。

グチュ、グチュ、グチュ・・・

人差し指と中指を深く突っ込んで、中をゆっくりと掻き回す。
先ほど挿入したスナックが見る見るほぐれて、ゼリーや愛液と絡まる。

「うあぁ・・・ドロドロだ」

もう中は何が何だか判らないぐらいに色んなものが混ざり合って混沌としている。
そっと指を抜いてみると、白くてドロドロした変な物体が微かに湯気を立てている。
私はおっかなびっくり匂いを嗅いでみた。

「うわっ!・・く、クサぁい・・・」

見た目どおり何とも言えない異臭が鼻を突く。

ああ・・こんなものをアソコに入れて大丈夫なのかな?・・病気になったらどうしよう。

そう思ってももう手遅れよね・・
私の指は再び膣の中に差し入れられる。

グチュリ、グチュ・・グチュチュ・・・

「あん・・・・はぁはぁはぁ・・・」

目を瞑って、膣とそこに埋没した指に神経を集中させる。

私の細い右手の人差し指と中指が、ドロドロの変な物体を掻き分けながら膣壁をなぞる・・・
柔らかくてプニプニした弾力のある肉壁。
そこから生えている、なにやら毛足の長い絨毯のようなものが私の指を絡め取る。

ゾワゾワゾワ・・・

「ああ・・・ふぅっっ!」

何だか変だ・・・愛撫している側の指の方が逆にジンジンと痺れてきた。

細い滑らかなヒダが私の指に付いたドロドロの物体を舐め取るかの如く執拗に絡みつく。
その感触がなんとも言えず官能的だ。

「ああ・・ダメ・・い、イくぅ!」

シュルシュルシュル・・

・・・・・・?

今一瞬視界の隅を何かが横切った気がした・・・

「んっ・・・んあああああああーーーーっ」

びくんっ

そのとき腰に重たいものがズンっと突き上げてくるような強烈な絶頂感が襲ってきた。
そして私は達すると同時に気を失ってしまった。





ビュルルッ

ズズ・・ズズズ

サワサワサワ・・・・

ん?何だろう?
何か物音がする・・・

ああ・・アレね。
いつものアレが来たんだわ・・・

ゆっくりと目を開ける私。
次第に開けてくる視界に写ったのは大小様々な触手の群れ。

最近私は強いオルガスムスを迎えると幻覚を見る癖があるのだ。

ニチュ・・ニュルニュル・・・ズリズリズリ

「んっ・・あ・・・」

1本の太い触手が私の腕の上から体に巻きついている。
そのせいで私は思うように身動きがとれない。
私は足だけをばたつかせてもがいてみる。

ドタンッ

「ぁぐっ!」

後ろに倒れてしまっただけだった。

シュルルルル・・・

床に散らばっていた沢山の触手が、仰向けに倒れた私に向かって一斉に襲い掛かってくる。

「ひいっっ!」

私は思わず目を瞑った。

ズゾゾゾゾゾ・・・ズリッ・・ズリリリィ

「いやっ・・・ぁああっ!!」

身動きの出来ない私の体の上に遠慮なくのしかかる大量の触手。
目を閉じていても、敏感な肌がそのおぞましい感触を感じ取ってしまう。

「やっ!いやぁぁ・・・来ないでっ、来ないでよー!」

ずっしりとした重量があり、強い力でもって縦横無尽に私の体を蹂躙する触手。
冷たい・・濡れているような、乾いているような・・何だか良く分からない表皮。
所々ザラザラしていて、妙な突起がついていたりもする。
中心の方は硬質のゴムのようであって、しかし表皮はぶよぶよと・・・
まるで老人の皮膚の様にだぶついている。
それが私の体の上で動く度に肌に張り付いて来て、非常に気持ちが悪い。

「お・・・おぐぅ・・」

とたんに胃が収縮を始める。
そして酸っぱい汁が喉元までこみ上げて来る・・・

ズリュリュッ・・グボォ

「はがあっっ!」

まさに嘔吐をしようとしたときだった。
なけなしの内容物が食道を駆け上がってくるよりも一瞬だけ早く、
一際太い触手が1本、私の口目掛けて飛び込んで来たのだ。

「うっ、うぼぁ・・ごばっ・・・ごぉぉお!!」

出口を塞がれた吐しゃ物が口内で暴れまわる。
お腹がボコボコと出たりへっこんだり激しく痙攣を起こす。

「ふっ・・うぐっ・・ぐふっ、ぐふぅっっ、ぐぶぅぅう!」

堪えきれなくなったものが鼻から噴出す。
耳がツーンとする。
目からボロボロと涙が溢れ出す。

幸い吐くものが大した量がなかった為に、ほんの少し鼻から出ただけでなんとか落ち着いてくれた。

グチュ・・・グチュグチュグチュ

私の口を塞いでいる大きな黒いナマコのような触手は、先端に10円玉くらいの口を開け、
そこから舌のような器官を出して私の口の中を舐め回し始めた。

「ん・・・んぐ・・えろ・・えろぉ・・んろぉぉっ!」

頬の裏側、歯茎、舌・・舌の裏側。
口の中がからからに乾いてしまう程に、執拗に私の唾液を舐め取る。

クハァ・・クハァ・・・

ううっ、臭いっっ!

ナマコの口から溜息だかゲップだか知らないけど、生暖かい・・そして獣臭い息が吐き出された。

「いやァ!離れてぇっ!!」

私は必死で叫んだ。

ガチッ

その拍子にナマコの舌を思いっきり噛んでしまった。

ブヒュルルルルッ・・・

ビックリしてナマコが私の口から飛び出した。

ざまァ見ろ!・・・・・あれ?何か口の中に残ってる・・・
ナマコの舌だ!!

「きゃぁっ!・・べっ、べっべっ・・」

私は慌てて吐き出した。

キツイ炭酸のようなピリピリする感じ・・・そして何となく甘い汁。
コレって、この触手の体液なのかな?

「うわっ、な・・何?!」

シュルシュルシュル

今度はやや細めのつるつるした質感の触手が私の足に絡みついた。
微妙に熱を持ったそれが、ドクンドクンと脈打ちながらゆっくりと太股の辺りまで這い上がってきた。

ともするとそれは性的な愛撫に近いかもしれない。
しかし相手は不気味極まりない化け物だ。
快感よりも嫌悪感の方が数段上回る。

「うぎぃぃ・・く、来るなぁーー!」

足の付け根の、太股の内側のあたりでソイツはより一層ビクビクと体を震えさせる。

「く・・うぁぁっ」

私は全身にこれ以上ない程力を込めて身を硬くする。
しかしソイツはそれを嘲笑うかの如くネチネチと秘所の周りを這い回る。

太い触手が私の両膝に巻きつき、ぐいっと足を開く。

ああ・・ダメ。
もうどうにもならない。

後はもう、ただ犯されるのに身をまかせ、ひたすら耐える他無い・・・

私が諦めて体を弛緩させたのを見て、頃合だとばかりに触手が動きを再開する。
2本の細い触手が左右からゆっくりと私の秘所を目指して這い寄って来る。

ヌリリ・・ヌチュゥ・・

「うぐ・・ひっ」

ズリュルリュリュゥ

は・・入って来たーーっ!

「んぐぎぎぎぃぃぃぃーーーー!!」

ああ、化け物が・・化け物が私の膣を犯す。
陰唇をこじ開け、膣前庭で一旦止まり、左右の前庭球に体を擦り付け、前庭線にそって降りて行く。

「ひっ・・・あっ・・ぁぁああ」

下腹部に一瞬緊張が走る。
尿道がきゅっと締まるような気がした。

更に触手は私に休む暇を与えず・・・と言うか私の都合などお構い無しに更なる深海を目指して突き進む。

2本の触手が絡み合うようにして合わさり、2倍の太さになり、小さな膣口をぐりぐりとこねる。

「ああ・・・んんっ」

相変わらず上半身は太い触手に縛り上げられぴくりとも動かない。
更に両足も腰も同様に固定され、何があろうともう逃げることは出来ない。

膣口で蠢く触手のつるつるした先端が、これでもかとばかりにしつこく愛撫を続ける。

「ふっ・・・ふぅ・・はっ・・・はふ・・・」

息が上がってくる。
苦しいような切ないような気持ちが私の全身を支配する。

やがて触手は再び2本に分かれ、いよいよ膣へと侵入を開始する。
同時に新たな極細の触手が10〜20本くらい陰核に集まって来た。

いやっ!ダメぇ!今そこに触れられたらっっ・・・私・・

「くふぅっ!」

細い毛のような触手が数本陰核に触れた。
それだけで私は堪らずに絶頂を迎えた。

「ぜはぁぜはぁ・・・ひぃ、はぁはぁ・・」

きつく縛り上げられた胸で、満足に呼吸もできず、酸欠で微かに視界が曇る。

ズリュッ、ズリュッ、ズリュッ・・・

「ひいいっ」

しかし触手はまだ尚、膣を責め続けていた。

「ぃい嫌あぁぁっ!」

ダメ・・早く消えて!
これ以上されたら私死んじゃうよっ!

・・・いつもなら一度イったら消えてくれるはずなのに。

今日はおかしい・・・何故か妄想の触手達は全然消える気配がない。

「どおして?・・・ねえ、いい加減に消えてよぉ!!」





ズリッ・・・ズリッ・・・ズリッ・・

あれからどのくらい時間が経っただろう・・・

私は休むことなく触手にイかされ続けた。

もう、下半身の感覚がだいぶ麻痺してきた。

さっきから肛門にも何本か入っているけど、痛いのか気持ちいいのかさえ良く分からない。

ピルピルピルッ・・・

目の前で新しい触手がちろちろと動いている。

ぼぅっと眺めていると、ソイツはゆっくりと私の顔に近づいて来た。

ヒュルヒュルヒュル・・・

「んがっ・・」

ソイツは私の鼻の穴に入って来た。

チュルチュルチュル・・

「ふぐ・・・ふぁ・・・んがっ!」

いっ・・痛っ!・・・やだちょっとコイツどこまで入ってくるつもりよ?!

ズンと鼻の奥に鈍痛が圧し掛かる。

ネロネロ・・

ひいっぃ・・く、口の中に出で来た!

恐々舌を動かしてみるとスパゲティのようなのがぶら下がっていた。

チュルル

「あひっ!」

舌が触れた瞬間、その触手が素早く絡み付いてきた。

「う・・あがっ・・・あ・・は・・」

チュルル・・チュル・・チュルル

「ふぅ・・ふがぁ・・・うう」

触手が私の鼻腔を行ったり来たりしながら激しく粘膜を擦る。

ああ、何?この感触・・・

痛みと共に頭の芯がドロドロと溶けていくような奇妙な感覚・・・

ポタ・・ポタポタ・・・・・パタタッ・・

んん・・何かしら?胸の上に暖かい液体が落ちて来る・・・

ぼんやりする頭を起こして、自分の胸に視線をやる。
私の乳房は真っ赤な無数の斑点に彩られていた。

鼻血?

見ている間にもおびただしい量の血が次々と私の体を染めていく。
さらさらした粘度の低い血。
殆ど痛みを伴わない出血。
熱い熱い私の血。

ポタポタポタ・・・と止むことなく降り注ぐ真っ赤な雨。

私の胸や腹に絡みついた触手どもが喜んで這い回る。
血は引き伸ばされ、私の体を満遍なく塗り潰してゆく・・・

赤く、赤く・・・





「美千留ー?帰ってるの?」

・・・・・・・・

「返事しなさーい。居るんでしょ?」

・・・んん、お母さん?

「ご飯の前にお風呂沸かすから、先に入りなさいよー?」

「・・・・・・・・・はーい」

眠い目を擦ってベッドの上で体を起こす。

「ふぁぁぁ〜あ・・・」

寝ちゃったのか・・・

見ればパンツもシャツも脱ぎっぱなしで、全裸のままシーツに包まって眠っていたようだ。

「やばっ・・・」

机の上には例の写真。
椅子の上にはラップとベタベタの恥ずかしい液。
更に床に転がったゼリーの容器とスナックの空箱。
母親に見られたら大変だ。

私は急いでパンツを穿き、その辺のものを手早く片付けた。
そして急いで着替えを持ってお風呂場へ向かった。

「美千留ー?お風呂まだお湯入れてる途中よ?」

1皆に降りると台所から母親の声が聞こえてきた。

「いいよ、先に体洗うから」

「そう?じゃあ、お湯が入ったら止めといてね?」

「はーい」





シャァァァァァァ・・・

私は椅子に腰掛け、股をひらいて、人肌くらいの温度に調節したシャワーのお湯を股間にあてた。
そして、慎重に膣内に指を差し入れる。

ん・・・・あれ?

無い。
あのドロドロの物体が入ったままになっているはずなのに・・・

私は勇気を出して少し奥まで指を入れてみた。
・・・が、やはり何も無い。

おかしいな・・・
もしかしてアレも夢だったのかしら?

よくよく考えてみれば、さすがにあんなものを膣内に挿れるなんて馬鹿なことをするはずが無い。
今思えばかなりリアリティーを欠いていたようにも思う。

まあ・・でも、それならそれで問題は無いわ。
私は足を閉じ、改めて全身を洗い始めた。





翌日。

朝、私は教室へ向かう廊下で、珍しく翔太君とばったり顔を合わせた。

「あ・・翔ちゃん・・」

「ん?お・・っと・・・何だ美千留じゃんか・・オハヨ」

「あ・・う、うん・・おはよう」

や・・やだ、なんか緊張しちゃってるよ、私。

「め・・珍しいこともあるもんね。朝っぱらからアンタの顔見るなんてさ」

「なんだよー、俺だってたまには早く来ることだってあんだよ」

「それじゃぁ今日は午後から雨ね・・・」

無理して憎まれ口を叩いてみる私。
素直じゃないな・・・

でも素直な気持ちってどんなだろう?

『翔ちゃん、私昨日翔ちゃんをネタにオナニーしちゃった。テヘッ♪』

『そうかー、実は俺も美千留をオカズに一発抜いちまったゼー!』

『アハハハハ・・・』

・・・・・

なんてね。

「バカだ・・・バカ過ぎるわよ。そりゃぁいくらなんでも・・」

「ん?・・・何か言ったか?」

「え?!・・・・ううん!何でも無い、何でも無いわよ?」

うわわ・・私ったら何朝っぱらから妄想モードに入ってるのよ!

「え・・えーとぉ・・」

「・・・・・」

あ・・会話が途切れちゃった。

・・・・なんだか翔太君の方も私と話すの久しぶりで、どうしたら良いのか分からないみたい。
お互い緊張してるのかな?

「そっ・・そうだ、美千留に渡す物があったんだ」

突然何かを思い出したように翔太君がズボンのポケットに手を突っ込んで何かを探し始めた。

「ん・・コレ、・・・じゃぁ渡したからな?・・・バイ!」

そして1通の白い封筒を私に押し付けると、足早に去っていってしまった。

「え?!翔ちゃんっ・・・何コレ?」

呼び止めようと思ったが、翔太君は既に自分の教室の中に入ってしまっていた。

仕方なく私は彼に渡された封筒を開けてみた。
封筒の口は糊付けされておらず、大雑把に折り曲げられているだけだった。

カサカサ・・

なかには3つ折りにされた便箋が1枚きり。
広げてみると

『大事な話があるので放課後旧校舎裏まで来てくれ』

とだけ書かれていた。



→To be continued(第三話へ進む)


あとがき
・・・・・。
触手エロ・・・のつもり。(汗)

む・・・ぅ、感想聞かせて欲しいです。遠慮なく掲示板にカキコ下さいませ。