ヘルミンス〜触手少女〜
作・絵 ゆーすけ

第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 最終話

目を閉じて耳を塞ぐ
口の中に唾液を溜めて舌で掻き回す

・・・クチュ・・ジ・・ジルル・・ジュル・・・

・・聞こえる
頭の中で反響する
私を呼んでる

『おかあさん、おかあさんっ』

クチュクチュ、グチュグチュ、ジュルル・・ジュルル・・・

ああ・・赤ちゃん・・赤ちゃん赤ちゃんあかちゃんっ!
私のカワイイ赤ちゃん!

ママを・・・私を守って!!




<第三話>


「白石君っ♪何見てるの?」

「わっ!・・・ほ、本条さん・・」

休み時間に雑誌を読んでいた俺に本条さんが話掛けてきた。

「へー、白石君ってパソコン好きなんだ?」

興味が有るのか無いのか、彼女は俺の持ってる雑誌に顔を寄せて覗き込んでいる。

「私パソコンのこととか全然分からないんだけどぉ、今時は皆持ってるのが普通なのかな?」

彼女の長くて黒い髪が俺の膝の上に掛かる。
髪の匂いが俺の鼻腔を擽る。

「ああ、俺はまだ自分のは持ってないんだけどね。親父のが家にあるから・・・」

「もしかして白石君そのパソコンでエッチなページとか覗いてたりするのかなー?」

本条さんがくすくすと冗談っぽく笑いながら俺の顔を見る。

「え?・・・あ、いやー・・その・・・」

なんだか照れくさくて俺は彼女から視線を逸らして頭なんか掻いてみたりした。

「あー、見てるんだ!白石君のえっちー♪」

別に蔑むわけでは無く、ただ楽しそうに笑う。

(・・・なんだかなぁ)

そう言えば最近よく話し掛けてくるな・・・彼女。

「ところでぇ・・こういう雑誌は学校に持って来ちゃダメなんじゃないかなぁ?」

「・・・・」

「ああっ、違う違う・・別に先生に告げ口したりなんかしないよー」

俺が黙っていると、彼女は苦笑いを浮かべつつ慌てて手を振って『違う』とゼスチャーをして見せた。

「・・・あ、でも内緒にしてる代わりに何かお願いしちゃおうかな?」

そう言って彼女は再び楽しそうな表情をつくってクスクスと笑った。

「え・・と、何?お願い?」

俺も釣られて笑いながら、彼女のお願いとやらを聞いてみた。

「えっとねぇ・・・・今度買い物に付き合ってくれない?」





土曜日の放課後。

学校帰りに本条さんの頼みで買い物に付き合うことになった。
2人とも制服姿で商店街を歩く。

薄々そんな気はしていたのだけど、やっぱり俺に気があるのかな?
この間のアレってつまりデートのお誘いだったんだよな?

まぁ、実際はただの道草だけど・・・

俺達は通学路からそう外れていない商店街を、取りとめも無い話をしながら歩く。
本条さんは時々可愛らしい小物を売っている店などを見つけては、中に入ってアレコレ俺に話し掛けてくる。

俺はなんとなく周りの視線とかを気にしつつ、冷めたクレープをかじっていた。

何でかなぁ・・小学生の時は女の子とかと一緒になって遊んでても何とも思わなかったのに・・・

そう言えば最近見ないな・・・アイツ。





「あれ?・・ねえねえ、白石君」

「ん?」

「あそこに居るの春日さんじゃない?」

(え?・・・あ、ほんとだ。美千留のヤツこんなところで何やってんだ?)

疎らな人の流れの中、下を向いてとぼとぼと歩いている美千留の姿が目に入った。
うーん・・・『噂をすれば影』ってやつか?

「あれ?本条さん、みち・・春日のこと知ってるの?」

「え?!・・・あ、アハハ・・ううん、知ってるって程じゃ無いんだけど・・・ほら、白石君と仲が良いって話聞いたから・・・」

本条さんは何だか歯切れの悪い感じでそう言った。

って、おい・・・そんな噂誰が流してるんだ?

「違うって、アイツとはそんなんじゃないよ。・・タダの幼馴染だって」

「あれぇ?ムキになって否定するところが怪しいぞ?」

口を尖らせて抗議する本条さん。

「だーーっ!・・もう、ほんとに違うってば」

「ぷっ・・あははは」

ドサクサに紛れて身を寄せてくる本条さんに内心ドキドキしながらも、俺は目で美千留の姿を探していた。

(・・・居ない・・・か)

しかしいつの間にか美千留の姿は見えなくなっていた。

・・・ま、別にいいか。
近所なんだし、会おうと思えばすぐ会えるだろう・・・

元気無く俯いた美千留の横顔だけがほんの少し心に引っ掛かっていた。





それから数日後。

授業が終わって、さてこれから帰ろうか、というときのことだ。
廊下の隅でなにやらコソコソと話をしている男子生徒数名の姿が目に入った。

(・・・山田)

その内の1人に見覚えがあった。
俺の中では“学年で1番の不良”・・・そんな認識だ。

他の2人に関しては名前までは知らないが、よく山田とつるんでいるので顔くらいは知っている。
・・・何となく嫌な感じがした。

俺はなるべく気にしていない風を装って、そいつらをやり過ごすことにした。

「へっ・・・」

ちょうど俺が山田の目の前を通ったとき、ヤツは馬鹿にしたような顔で俺を一瞥した。

(くそっ・・ムカつくなぁ)

俺は密かに舌打ちしながらも、なるべく目を合わせないようにして通り過ぎた。

下駄箱に着いて靴を履き替えたあと振り返ってみると、山田たちの姿はもうそこには無かった。

俺はモヤモヤした気分のまま出口へ向かって足早に歩いた。
と、ある下駄箱の一部から白い紙切れのようなものがはみ出していた。
俺は気になってその下駄箱の前へ歩みよってみた。
どうやら封筒のようだ。

(・・・おいおい、もしかしてラヴレターってやつか??)

今時そんなことやる奴って居んのかよ?
と呆れながらも、ちょっと興味が湧いて誰の下駄箱かだけ確認してみることにした。

『2−1 春日美千留』

「っ!」

美千留の下駄箱??

「・・・・・・・・」

しばし考えた後、さりげなくまわりを見回す。

(誰も見てないな・・・)

そして素早く下駄箱を開け、その封筒を取り出した。





家に着いてから後悔した。

(はぁ・・・何がしたかったんだ?俺は)

机の上に先ほどの封筒を出して溜息をつきながら眺めていた。

開けちゃぁ・・・・・・マズイよな、流石に。

いや、封筒だけ別のものに取り替えて新たに封をし直せばバレはしないだろうと思う。
しかし問題はそんなことじゃない。

幼馴染とは言え、他人の・・・それも多分かなり特殊な内容の手紙だ。
それを俺は黙って持って帰って、覗き見ようとしている。

それがどういう行為なのか・・・俺は慎重に考えて行動する必要があった。

まず、この手紙は本当にラヴレターなのか?

封筒には差出人の名前、宛名、用件・・・それら何も記載されていない。
・・・つまり万が一他人に見られたら困る。というような理由が考えられる。

封筒は味気ない白い無地のもの。
・・・ラヴレターにしては少々地味過ぎるような気もするが、男が女に宛てたものだと言うことなら寧ろ無難なようでもある。

下駄箱の中に入っていた。
・・・漫画やなんかでは定番のシチュエーションだ。(たまに果たし状なんてオチがあったりなんかもするが)

・・・・・・・。

結論。
やっぱりラヴレターって線が一番濃厚だ。
つまり俺が見るべきじゃない。
明日こっそり返しておくか・・・・

・・・・でもやっぱり内容が気になる。

ふと先日商店街で目撃した美千留の様子が気になった。

(まさか脅迫状・・・ってことはないよな?)

バフンッ

俺は馬鹿な考えを振り払うように乱暴にベッドに倒れ込んだ。
そして天井を見つめながら美千留のことを考える。

俺は美千留のことをどう思っているんだ?

・・・幼馴染。

女の子として意識していないわけじゃない。
実際、美千留は中学に上がってからどんどん女の子らしくなっているような気がする。
彼女にできたら・・・それはそれで良いかもしれない。

でも、幼馴染という関係を利用して近づくのは何だか卑怯な気がした。

俺は最近の本条さんのアプローチによって恋愛というものを過剰に意識しているのだろうか?

本条さんは可愛いし、一緒にいるとちょっと照れ臭くはあるが、凄く楽しい気分になれるのも確かだ。
でも、彼女と付き合うかどうか・・と言うと何故か踏ん切りがつかなくなってしまう。

「美千留・・・」

さっきからどうしても美千留のあの元気の無い表情が頭から離れない。

「ええい、くそっ!・・アイツ本当に脅迫されてんじゃないだろーな?!」

がばっと勢いをつけてベッドから起き上がった俺は、そのまま机に向かい例の封筒を摘み上げた。

そうだ、俺は美千留が心配だから確認するんだ!
もしかしたら誰にも言えずに悩んでいるのかもしれない。

そう考えることで自分の行為を正当化させて、認めたくない自分自身の本音と向き合うことを後回しにして・・
俺は思い切って封筒の口を破った。





『大事な話があるので放課後旧校舎裏まで来てくれ』

ワープロかなんかで出力したのであろう無機質な活字が並んでいた。

文体から察して差出人は間違いなく男。
それもわりと親しい間柄?
いや・・単に馴れ馴れしいだけか。

まぁ、ラヴレターと思えなくもなく・・・
かと言って脅迫状の線も消えない。
・・・微妙なニュアンスの文だ。

要はこの“大事な話”の内容によるわけだが・・・

勇気を出して読んではみたものの、結局俺の心のモヤモヤはその濃さを増しただけで、決して晴れることはなかった。





昨日のことが気になってあまり眠れなかった。
しかも今朝はいつもより早く目が覚めるし・・・

「どうしよう・・・」

机の上には昨夜の便箋と破かれた封筒がそのままの状態で置いてあった。

俺はいつもよりほんのちょっぴり早く家を出て、途中コンビニに寄って新しい封筒を調達して学校へ向かった。





「あ・・翔ちゃん・・」

まさかこんな日に限って朝から学校で顔を合わすことになるなんて思ってもみなかった。
いつもは教室も下駄箱も登校する時間帯も微妙にずれているもんだから滅多に顔なんか合わすことはないのに・・・

「ん?お・・っと・・・何だ美千留じゃんか・・オハヨ」

俺はできるだけ平静を装ってナチュラルな挨拶を返した・・・つもりだ。

「あ・・う、うん・・おはよう」

美千留のやつ、やっぱり顔色が悪いみたいだ。
無理して明るく振舞おうとしているように感じられてならない。

「め・・珍しいこともあるもんね。朝っぱらからアンタの顔見るなんてさ」

内心ドキっとした。
まさか手紙のことを見透かされていたりはしないだろうけど・・・

「なんだよー、俺だってたまには早く来ることだってあんだよ」

とりあえずそっけない口調で切り返してごまかしてみた。

すると美千留も少しだけ笑って憎まれ口を返してくる。

そうだよな・・俺達幼馴染なんだから、本来こういう関係なんだ。
そういうのも俺は嫌いじゃなかった筈だ・・・

「・・・・・っ・・」

「ん?・・・何か言ったか?」

急に口篭ってしまった美千留の様子が気になって尋ねた。

「え?!・・・・ううん!何でも無い、何でも無いわよ?」

こっちは何気なく聞いたつもりだったのだが、美千留は予想外に取り乱してしまった。

「え・・えーとぉ・・」

聞いたコッチまでなんだか急にバツが悪くなってきた。

「・・・・・」

それっきりお互い黙り込んでしまった。

・・・・・。

嫌だな。
俺は美千留とこういう関係を望んでいない。

幼馴染とは気兼ねなく馬鹿な話とかしていつでも笑っていたい。

・・・いつから俺達は変わってしまったんだろう。


・・・呪縛。

幼馴染という呪縛。
美千留という呪縛。
好きにもなれず、嫌いにもなれず・・・
俺の中に俺自身がつくってしまった厄介な呪縛。

いっそこの呪縛に身を任せてしまえば楽になれるのだろうか?
それとも勇気を出して振りほどいてみるべきなのか・・・

振りほどくにはどうすればいい?

・・・・・・・・。

手紙・・・
例の手紙を渡そう。
そうすれば何かが変わるかもしれない。
・・・変わらないかもしれないけど・・・それでも今はそれで良い。
少なくともこの場の雰囲気だけは取り繕うことはできるじゃないか・・・

「そっ・・そうだ、美千留に渡す物があったんだ」

俺はズボンのポケットに手を突っ込んで例の手紙を取り出した。
来る途中でちゃんと新しい封筒に入れなおしておいた。

「ん・・コレ、・・・じゃぁ渡したからな?・・・バイ!」

俺は何かに急かされるかのようにその場を後にした。
・・・まるで美千留から逃げ出すかのように。





「白石君・・・今の春日さん?」

「え?」

教室に駆け込み、席に着こうとしたところで後ろから突然声を掛けられた。

「本条・・さん?」

「何を渡したの?」

一瞬、彼女の顔が別人のように怖い顔に見えた。

「べ・・別に何でもないさ・・・」

「ふーん・・・」

見ていたのだろうか?
俺が美千留と話していたところを・・・

本条さんはそれっきり横を向いてしまったので、彼女の顔はその長い髪に隠れてしまって表情までは読み取れなかった。

「ところでさ・・・約束、おぼえてる?」

急にパッと振り向くと、またいつもの明るい表情だった。

「えっと・・なんだっけ?」

「やだなぁ、とぼけちゃって」

いや、本当に何の話だったか分からなかったのだが・・・

「今度買い物に付き合ってくれるって言ったじゃない」

「え?・・・あ、ああ・・・そうだね」

それってこの間の土曜日のがそうじゃなかったのか?
・・・まぁ、実際には買い食いしただけで、買い物に付き合ったと言える程のものでもないわけだが。

「今日の放課後なんかどうかしら?何か予定とかある?」

「え?・・あ、いや・・・いいよ」

一瞬、美千留のことが気になった。

『大事な話があるので放課後旧校舎裏まで来てくれ』

手紙の内容を思い出す。
・・・美千留は行くのだろうか?

結局昨日は俺が持ち帰ってしまった所為で相手はすっぽかされたのだ・・・
今日も待っているという可能性は低い。

でも・・・・

いや、昨日下駄箱に入っていて『放課後』?
それを見るのは家に帰ってからだろう。
じゃぁ、やっぱり今日の放課後なのか?
うーん・・・どっちも在り得るかな・・・

「うんっ、決まりっ!じゃ、今日の放課後教室で待っててね?」

「?」

「あっ、ごめんね、私ちょっとだけ用事があって・・・でもすぐ済むからっ!」

「う・・うん、それは別に構わないけど・・・」

俺が余計なことを考えている間にどうやら決定してしまったらしい。
しかたない、美千留のことは美千留のことだ。
俺は俺のことだけを考えよう・・うん。

その後チャイムが鳴って本条さんは自分の席に戻って行った。
授業中も彼女はずっと上機嫌で、幾度と無く俺の方を見ては笑顔を覗かせていた。
しかし俺の方は放課後のことが気になって殆ど上の空だった・・・





放課後。

本条さんは机の上に鞄を置いたままどこかへ行ってしまった。
俺は彼女に言われた通り自分の席に座って、ただ彼女の帰りを待っていた。

時計の針が進む。
日が徐々に傾いてゆく。
教室から1人、また1人と生徒が減ってゆく。
そして俺の心は次第にソワソワと落ち着きを失ってゆく・・・

最後の1人が教室を後にするのと殆ど入れ替わりだった。
不意に教室の後ろ側のドアがガラガラと音を立てた。

「ごめーん、白石君。遅くなっちゃったー」

「あ・・いや」

随分慌てて来たようだ。
俺を待たせていたのが気になったのだろうか?

「え・・と、それじゃ遅くなる前に行こうか?」

俺がそう言って立ち上がろうとすると、本条さんは

「ちょっ・・ちょっと待って。ハァ・・・走って来たから・・ハァハァ・・」

と手を胸に当てて呼吸を整えていた。

俺はその仕草が何だか可愛らしく思えて、つい笑みがこぼれてしまった。
大体、俺自身が買い物に興味があるわけで無し、彼女が落ち着くまでのんびりしていても問題は無いのだ。

そして俺は手に持った鞄を再び机の上に置いて椅子に腰掛けた。

「ねえ・・白石君は私の気持ち・・もう気付いてるよね?」

本条さんは先ほどの様子からは想像もつかない程の、妙に落ち着いた声で言った。

「え?」

びっくりして顔を上げ、彼女の方に視線を移すと・・・

「私は白石君のことが好きだよ」

彼女は手を胸の前でキュッと強く結んだまま、仄かに顔を紅く染めながら告白した。

本条さんの気持ち・・・
確かに薄々そんな気はしていた。
・・・・・・。
でも男の立場としては『ああ・・この子は俺に気があるんだな』などと安易に断定することはできない。
『単なる勘違いだったらどうしよう』という懸念の方がどうしても先に立ってしまうからだ。

「白石君は・・・」

心の整理がつかないままの俺に本条さんは先を急かすように口を開いた。

「おっ、俺は・・っ」

何か言わなくちゃという気持ちでそう言い掛けた俺の言葉が奇しくも彼女の言葉と被ってしまった。

「・・・・・」

「・・・・・」

俺達はお互い気まずくなって沈黙してしまった。

しかしその沈黙は本条さんの突拍子も無い言葉によってすぐに打ち破られた。

「白石君・・エッチ・・好きだよね?」

「え?!」

突然何を言い出すのだろう?

「あっ・・ほら、前にパソコンの話してる時に・・・エッチなページがどうとか・・・」

なんだその話か・・・って、何でこんなときに?

俺が話が見えずに戸惑っていると本条さんは更にとんでもない言葉を続けた。

「しよっか?・・・エッチ」





スルスルスル

パサ

シュル・・

茜色に染まる放課後の教室に衣擦れの音が響く。
俺はその光景を夢の中にでもいるような心地で只じっと眺めていた。

本条さんはまずスカーフを抜き取り、制服の上着とブラウスのボタンを外した。
西日を浴びた素肌と白いブラジャーが服の間から僅かに覗いている。

彼女は次にスカートのホックを外し、ジッパーを下ろした。
肉付きの良い太ももと質素な白のパンティーラインに目が釘付けになる。

スカートがパサリと音を立てて足元に落ちた。

彼女はそのままの格好で俺の目の前の机に浅く腰掛けた。

彼女が手を後ろに突いて胸を反らすと、形の良い乳房が下からブラウスを持ち上げたような格好になる。
俺が僅かに目線を下にずらせば、彼女の股間の部分にブラウスの裾から覗いている白いパンティーを見ることができた。
そしてスラリと伸びた綺麗な足は、まるで俺を誘うかのようにその瑞々しい肌を斜陽の下に晒されていた。

「触って・・・白石君」

「い・・いいのか?」

「・・・うん」

ギッ・・

静まり返った教室に椅子が床を擦る音だけが妙に大きく響き渡った。
その音があたかも俺の心の中の焦りを表しているみたいな気がして俺は妙に恥ずかしかった。

「ん・・あー・・さ、触るよ?」

俺が照れ隠しにややぶっきらぼうな調子でそう言うと、本条さんはコクリと小さく頷いた。
俺はそれを確認してから彼女の胸に手を伸ばしかけて・・・一度引いた。

(やべっ・・・緊張して汗が)

俺は手のひらをズボンのお尻の部分でゴシゴシと拭いてから再び手を伸ばす。

いきなり胸を触ろうかと思ったが、寸前で躊躇してお腹の辺りに触れてみた。

「んっ・・・」

そこは見た目の透けるような白さから想像したよりもずっと暖かく、生身の人間なんだなということを俺に強く印象付けた。

「白石君の手・・熱いね・・ポカポカして気持ちいい・・」

俺が脇腹のあたりを撫で回していると本条さんは優しい笑顔を見せてくれた。

「ねぇ・・胸も触って?」

「あ・・ああ」

俺は言われるままに下から掬い上げるように彼女の両方の乳房を揉んだ。
コットンのやや硬い生地の下で量感のある柔らかい乳房が形を変える。

「ん・・・」

本条さんは手を後ろに回し、ブラのホックを外した。
すると大きな胸がブラジャーからこぼれて俺の手の上に乗っかってきた。

「大きいね・・・本条さんの胸」

「あんっ・・・嬉しぃ・・」

俺がキスをしようと顔をぐっ近づけると、本条さんはゆっくりと瞼を閉じてそれを待った。

「ん・・・・ちゅ・・・」

唇が触れ合う。

「ちゅ・・・ん・・ふぁ・・」

軽い口付けを何度も繰り返す。

同時に俺の指は膨らみの突端を捉えていた。

「あ・・・あんっ・・・う・・イイ、気持ちイイよ・・白石君」

彼女の口から甘い吐息が漏れる。

俺は徐々に口付けの深度を増しながら、ゆっくりと彼女の体を机の上に押し倒していった。





「おい、ホントに来るのかよ?」

「さぁな・・・」

「全く・・2日続けてなんてマジでシャレになんねっつーの!」

「バーカ、お前が適当なこと書くからだろーがっ・・・日にち指定しとけば間違い無かったんだよ」

「あ?!てめーがちゃんと春日より早く来て仕掛けとけば良かったんだろうがよ!」

「・・・まぁ、落ち着けよ。今日は絶対来るってアイツが言ってんだろ?」

「ケッ・・信用できんのかよ?」

「ふんっ、もし春日のヤツが来なかったら、そのときはソイツを代わりにヤっちまえばいいだろ?」

「おっ、それイイね!」

「ま、当然だわな・・・俺たちの貴重なセーシュンの一時を無駄にしてくれたんだからよ・・・・」

「あっ!・・おい、山田!」

「へへへ・・・来やがったぜ?」

「よし・・・・お前ら、しくじんじゃねーぞ」





「ん・・・んはぁ・・・ああ・・・っ・・く・・んん・・」

「はぁはぁっ、・・・うっ・・・んっ・・・はぁ」

ギギッ・・ギィ・・ギッ・・ギッ・・・

激しい振動に机が悲鳴を上げる。

「んっ・・んんっ・・・あん・・ああっ・・」

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

パン・・パン・・パン

チュッ、チュブ・・チュブ・・

腰を振る度に俺の股間と本条さんのお尻の肉がぶつかって音を立てる。
それと同時に結合部からは卑猥な水音が聞こえてくる。

「もっと・・・もっと強くして・・・もっと速く・・」

「くっ・・はぁ・・んっ・・はぁはぁ」

俺は彼女の腰を掴んで、自分がもっと動きやすいように位置を変える。
そして一旦腰を引いてから再度注挿を開始する。

「んっ、ああ・・いいっ、いいよっ、白石くん!」

俺は先ほどよりもかなり速いペースで腰を動かした。

彼女の腕が俺の首に巻きついてくる。

「ん・・ああ・・好き、好きっ白石くんっ!」

彼女の長い両足が俺の目の前でMの字に広げられ、爪先が宙に円を描きながら揺れていた。

「くっ、ああ・・ダメ・・イキそう・・私・・イッちゃう!」

(くっ・・俺も・・そろそろ・・・っ)

「あっ、ああっ・・あ・あ・あ・・・あああああああーーーーっっ!!」

耳元で本条さんの絶頂の声が響いた。
同時にビクンビクンと彼女の膣内が締まる。

(うぁぁ・・・出るっ!)

ビュッ・・ビュルルッ・・ビュルッ・・ビュルッ

「ふぁ・・ぁ・・ぁ・・ぁ・・・」

体をビクビクと痙攣させながら放心する本条さんの真っ白な腹の上に俺の精液が飛び散る。

「はぁっ・・はぁっ・・はぁっ・・・」

俺は不思議な達成感と心地よい疲労感・・・それら何とも言えない気持ちよさが全身に
じんわりと広がっていく感覚をぼうっとしながら感じていた。





「ねえ、白石君・・聞いて欲しいことがあるの」

行為が済んだ後、俺達はお互い背を向け合って各々服を身に付けていた。
最中、本条さんが背中越しに俺に話し掛けてきた。

「私・・処女じゃなかったでしょ?」

・・・確かに最初に挿入したとき違和感を感じた。
普通、初めてのときってもっと痛がるもんじゃないのか?・・・って。

「あ・・・いや、別に俺・・・」

さすがに俺達の年齢で経験してるってのは早すぎるんじゃないか?
とは思ったが、実際に今こうしてSEXしてるんだし、本条さんが以前にこういうことを経験していたとしても不思議はない。
逆に処女かどうかを気にするなんてことの方が男として矮小な気がして、俺は「気にしてないよ」と続けるつもりだった。

しかし俺の言葉を遮って発せられた本条さんの言葉に俺は言葉を失った。

「レイプ・・・されたの」

「え?!」

一瞬耳を疑った。

レイプ??
それって犯罪じゃないのか?!
本条さんが・・たった今俺と肌を重ねていた同級生の少女が、その被害者だっていうのか?!

俺がショックで呆然としている横で、そんなことなどお構い無しに彼女は淡々と言葉を続けた。

「4組の山田・・・知ってるでしょ?」

山田・・・知っている。
“学年1の不良”
本条さんはそいつに・・・犯されたのか?・・・無理矢理・・・

「あ・・ああ」

俺はそんな生返事を返すのでやっとだった。

「そこまでの経緯は端折るけどね・・・今年の5月、私は山田に無理矢理に犯されたの」

「・・・・」

「しかも山田はそのときの一部始終を仲間にビデオで撮らせていた・・・」

「そんな・・・っ!」

「・・・・・・お金を要求されたわ。『知り合いに配る』『雑誌に投稿する』『インターネットで公開する』それが嫌なら金を出せ・・・ってね」

完璧に強請じゃないか!
無茶苦茶だ!
そんなのテレビや漫画の中だけの話じゃないのか?!

あまりにも突然の告白に俺の頭はパニック寸前だった。
そして俺の口から出た言葉は・・・

「け・・警察に・・・」

それが精一杯だった。
はっきり言って個人の手に負える話じゃないと思った。
本条さんは何で俺みたいなやつにこんな大変なことを相談するんだ?!

俺は・・・そんな厄介ごとはゴメンだ・・・
いくら俺のことを好きだって言ってくれても・・・
いっぺんセックスをしただけで・・・こんな事件に巻き込まれるなんて割に合わない!!

つまり俺は彼女から『逃げた』のだった。

「警察なんてダメよっ!!」

本条さんは急に振り向くと、俺の両腕を強く掴んで叫んだ。

「嫌っ!・・・こんなこと誰にも話したくないよっ!お父さんにも先生にも・・友達にだって言えない・・・まして警察なんて・・・っ!」

鬼気迫る表情で本条さんが俺に詰め寄る。
俺の腕に彼女の爪が食い込んだ。
彼女の切迫した感情が伝わってくる。

「ほ・・本条・・さんっ・・落ち着いて・・」

とにかく落ち着かせよう。
話はそれから・・・

しかし彼女はそんな俺の思惑などお構い無しに話を進める。

「白石君のお父さんって学校関係の偉い人なんでしょ?」

「!!」

本条さん・・どうして君がそんなことを?!

「なんとか山田が転校しなきゃならないように圧力とか掛けられないかしら?」

え?
・・・まさかそれを当て込んで俺に近づいた・・・なんてことは・・・

「ねっ、お願い・・助けてっ!!」

「・・・・・・・」

彼女は必死だった。
長い髪を振り乱し、助けを求めて俺に抱きついてくる。

「本条さん・・・」

親父が教育関係の仕事をしているってのは本当だ。
また、それなりに発言力のある立場らしいと言うのも間違いではない。

だけど・・・何て言うんだ?
友達が(或いは恋人が)困っているので何とかしてくれ?
その為にある人物を無理矢理退学させてくれと頼むのか?
・・・事実関係もはっきりしてないのに?

はっきり言って無理だ。
第一、俺と親父はもともと反りが合わないんだ。
ここ最近なんて殆ど会話らしい会話もしていない。
それのなのにいきなりこんなことを言っても・・・・

本条さんは俺がいつまでも態度をはっきりさせずに黙っているのを見て、今度は激昂して俺を睨みつけてきた。

「何よっ!!私なんかどうなったって構わないって言うの?!」

「・・・・・・」

「抱いたくせにっ!」

「・・・」

「そうだ、春日・・春日美千留だったらどうなの?あの子が同じ目に遭ったらそんな風に言えるの?!」

「!!」

え?・・・なんでそこで美千留の名前が出て来るんだ?

・・・一瞬嫌な想像が頭を過ぎった。

下駄箱の近くでニヤニヤしながら話し合っていた山田達。
そして美千留の下駄箱に入っていた怪しい手紙・・・

まさか・・まさかっっ!

「ふふふ・・・そうよ。流石に現行犯ならあいつ等だって言い逃れできないわ。
後はあなたのお父さんがちょっと後押しをしてくれるだけで・・・」

「ちょっと待って、本条さん!それ、どういうことなんだ?美千留が何か関係あるのか?!」

「アハハハハ!」

本条さんは突然俺を突き飛ばすと狂ったように笑い出した。

(くそっ、とにかく美千留を探しに行かなくちゃ!!)

俺は焦点の合わない目で何ごとかブツブツと呟いている本条さん残して教室を飛び出した。





「ハァハァハッ・・・ハァハァハッ・・・」

「・・・・・・・・・・(グチュ・・ジル・・ジルル・・)」

「おーい、まだかぁ?」

「遅漏く〜ん?・・・ぎゃははは」

「・・・・(グチュグチュ・・・)」

「う、うるせーな、もうちょっと待ってろよ・・」

「早くしろよー?学校閉まっちまうだろう?」

「く・・・くそっ、おかしいな・・なんか全然気持ち良くなんねぇ・・・」

「お前もしかして不感症?」

「もういいから俺に代われよお前」

「・・・・あ・・・・・あれ?・・アレぇ?!」

「・・・・・」

「おい・・どうした?」

「へ・・へへ・・何だよコレ?・・・どうしちまったんだよ・・・・」

「・・・うわっ、何だソレ、おいっ!?」

「う・・嘘だろ・・無い・・ちんぽが・・溶けちまってる・・・俺のちんぽが・・・ちんぽ・・俺のちんぽぉぉォオオオオっっ!!」

「うわぁああああ、み、見ろよ山田!・・イチロウのちんぽ・・・」

「(グチュ・・グジュグジュグジュ・・・チュルル・・)ふふ・・ふふふふふ・・・」





「ハァハァハァ・・・(美千留っ美千留っ!)」

俺は手紙に書かれていた待ち合わせの場所を目指して全力疾走した。

『大事な話があるので放課後旧校舎裏まで来てくれ』

旧校舎裏・・・
理科実験室等、幾つかの特殊な教室が未だ使われている古い校舎。
その裏手には高い塀と所々ヒビが入った古いコンクリートの壁に挟まれた、
雑草の生い茂る薄暗い幅2、3メートル程の空間が広がっている。
普段ならそこに立ち入る人間はまず居ない。
愛の告白をするにしろ、隠れてタバコを吸うにしろ都合のいい場所である。

俺は校舎の外壁に片手を突いて乱れた息を整えながら、遠く反対側の行き止まりのところまで視線を飛ばして美千留の姿を探した。

(居ない・・・)

当然と言えば当然。
俺が教室で本条さんとあんなことをしている間に用件は済んでしまったのだろう。

用件が告白であるならば、美千留がOKしたにしろ断ったにしろ、もうこんなところに用は無いはず。
或いは美千留を騙してレイプでもしようというのなら・・・・

「くそっっ!何処だ?何処へ行った?!」

焦りが全身を駆け巡る。
巨大な不安が圧し掛かり身動きが出来なくなる。
俺はその場に立ち尽くし、ひたすら誰にとも無く呪詛を吐いた。

(くそっ!くそっ!クソッ!・・・美千留、美千留!!どうしてこんなことにっ!)

そのとき校舎の一番端の教室・・美術室か?
そこから突然大勢の人間の悲鳴が上がった。

「きゃー!」

「ぎゃぁぁぁぁ!」

「うわぁぁぁっ」

「ひぃいいい・・・」

(何だ?何だ?何が起きたんだ?!)

呆然と声のする方を見ていると、1つの人影が転がるように俺の前に飛び出してきた。

「うわぁぁぁっ!かか・・怪物だ、バケモンだっ!」

人影は意外な人物だった。

「や・・山田?!」

「逃げろっ!・・こ、殺されるぞっ!!」

山田は頭からバケツの水でも被ったかの様な大量の汗を流しながら・・・
しかし顔は蒼白で、とてもまともな状態で無いことは一目で分かった。

制服は所々大きく破れ、泥や草の汁がこびりついていた。

「山田!美千留は?春日美千留はどうした?!」

俺はその山田の襟首を掴んで問いただした。

「放せっ、チクショー!俺は死にたくねぇんだ!」

「あっ・・!」

山田は俺を突き飛ばすと、すぐさま走って去っていこうとした。
・・と、その行く手に立ち塞がるように1人の女生徒が立っていた。

「っ!・・・本条ぉ・・テメぇ!」

さっきまで逃げることに必死だった山田の目に憎悪の火が灯った。

「!?」

それに気付き体をビクッと強張らせる本条さん。

「騙しやがったな?!あんなバケモノヤローをよくも・・・・テメエの所為で俺達は・・・」

山田が本条さんに向かって何か言いかけたとたん、本条さんの雰囲気が一変した。

「ぅぅ・・・うわぁぁぁぁぁあああああっ!!」

突然本条さんは信じられない程の凶暴な叫び声を上げると、そのまま山田に体当たりをした。

「本条さん!!」

俺は驚いて彼女の名前を呼んだ。

「きゃあっ」

案の定、彼女の体は山田に簡単に弾き飛ばされてしまった。

しかし・・・

「・・・てめぇ本条・・・・やりやがったなぁ!」

山田が鬼の形相で本条さんを睨みつける。

・・・山田の様子がおかしい。
自分の腹を手で押さえてその場で立ち尽くしている。

「うわっ、うわぁあああーー!」

地面に倒れていた本条さんは、すぐさま立ち上がると再び雄たけびを上げながら山田に突進していった。
その手に握られていたのは・・・

「ぐぁぁぁぁぁ・・・」

「死ねっ死ねっ!お前がっ・・・お前さえ居なければっ!!」

「やめろ本条さん!!」

俺は急いで彼女を止めに入った。

「嫌ぁぁぁぁあああっ!」

本条さんが血の付いたナイフをブンブンと振り回す。

「くっっ!」

俺は何とかその手を捕まえナイフを取り上げた。

「このアマっ!」

その瞬間山田の蹴りが本条さんの腹に入った。

「ぎゃっ!」

ドサッ

「ぐっ・・が・・はっ・・・」

地面に転がって苦しそうに喘ぐ本条さんに更に山田が馬乗りになる。

「待てっ!」

(くっっ!)

それを止めようとして一歩踏み出した瞬間、右足に激痛が走った。

「うくぅ・・っ!」

顔をしかめながらその部分を見てみると、右足の膝の上辺りが横一文字にぱっくりと斬れていた。
きっとさっき止めに入ったときにナイフで斬られたのだろう。

「はぁはぁ・・イチロウはあのバケモン女にちんぽこ食われちまったんだぞ!」

バキッ

「上倉だって変な触手みたいなのに捕まっちまったし・・・」

ドスッ・・ガッ

「挙句の果てにこの俺を殺すだと?ふざけんじゃねーぞ!このタコがっ!!」

バケモノ女?・・・誰のことだ?
触手?・・・そいつが美術室で今暴れてるのか?
そんな馬鹿な・・・
バケモノなんて・・・
美千留は・・美千留はどうなったんだ?

バケモノって・・・・・・

俺は山田にボコボコに殴られる本条さんを、どうすることもできずにただ見守っていた・・・





いつの間にか夕日は西の空から殆どその姿を消していた。

本条さんはすっかり大人しくなって、さっきから声すら発していない。
山田はその上に馬乗りになったままゼイゼイと息をついている。

ズルル・・・ザズズッ・・ズズ・・・ズリ・・

不意に、俺の背後で物音がした。

「・・・ひぃぃぃ・・・・がぁぁぁ・・・」

・・・人の気配・・・

これは呻き声?

1人や2人ではない。

物凄く大勢・・・・巨大な塊・・・

・・・・・・・。

「・・・ョウチャ・・・?」

ズリュリュ・・・ベチャ・・ベタ・・・ズリリ・・・

雑草を掻き分け地面を削って何かが這いずりながら進む音がする。

え?何?・・・呼ん・・・だ?
誰か今、俺の名前を呼ばなかったか?

・・・・・・・。

「ショ・・・翔ちゃん?・・ああ・・やっと、やっと見つけたぁ・・」

・・・・・・・。

俺はすぐに振り返ることは出来なかった。

とっくに地平線の向こうに沈んでしまった夕日・・・
その僅かな名残が俺の目の前の地面に映し出した影は・・・

とてつもなく大きく・・・そして醜い・・・

「ひぃぃぐぅぅ・・・」

「痛い、痛いよぉ!」

「嫌ぁ・・助けて・・」

「死んじゃう!しんじゃうぅぅぅぅ」

今にも消えてしまいそうな弱々しい悲鳴を体のあちこちから吐き出しながら蠢く巨大な肉の塊・・・

「・・・美・千・留・・・なのか?」

俺は幼馴染の少女の顔を思い浮かべながら、声のする方をゆっくりと振り返った。



→To be continued(第四話へ進む)


あとがき
どうも、長らくお待たせ致しました。
触手小説第3回です。

見ての通り今回の主人公は翔太君です。
何気に腰抜けですが・・・
良いんです。それで(笑)

さて、次回はいよいよクライマックスです!
すぷらった〜☆・・・ですよ?
(ソッチ方面には)どうぞご期待くださいませ☆